2010年12月18日

【てっぱん】第72話 愛とは「お大事」 #nhk #teppan #drama

ううむ、ウーロン茶で乾杯はどうなんかのう。

<大口の出前注文が来た、と大喜びの鉄平。

大阪から戻った加奈は真知子に弁当箱を返しに行く。そして、子供が家を出たら寂しいものか、自分が音大に行ったら両親だけになってしまうから、と真知子に尋ねる。
加奈は弁当箱に南天の小枝を入れていた。あかりに教えてもらったのだという。
真知子は
「寂しくない言うたら嘘になるけど…。鉄平とあかりが、新しいこと覚えていくんは、楽しみじゃね」
とニッコリ。
「どこにおっても、子供が笑うとってくれたら、親は幸せなんよ」

「食べてくれる人がおるけん、作るんじゃね」
初音と並んで店の後片付けをしながらあかりが言う。
「あたりまえや」
柔らかい調子で言う初音。
「あたりまえすぎて忘れとった」
「ひとりひとり、しっかり向き合わんとね」
食べてもらった上にお金まで頂くのだから中途半端なものは出せない、と初音。
「うち…この店を、みんなの家にしたい」
民男の描いた絵があかりたちを見下ろしている。
「考えたんよ、店に来てくれるお客さんたちのこと」
浜野のこと、笹井のこと、滝沢のこと、冬美のこと、民男たちのこと、そしてそのほかのお客さんたちのことを回想するあかり。
「そんな店を…変かな?」
初音は優しくほほえんであかりの肩をたたき
「店の売り、見つかったやないか!」
「うん!」

しばらくたって。
鉄平が出前から帰ってくると、店の中から乾杯!のかけ声。浜野が新規の顧客を3軒も獲得したらしい。だがその前に3軒なくしているからプラマイゼロと笑いながらも、小夜子も栄治も嬉しそうだ。
「なかなか引退できまへんな」
と栄治が小夜子に。
「社長が一人前になってくれはらへんと、女の幸せが遠のく一方や…」
「そんな言うて、嬉しそうでっせ」
笑う一同。
鉄平も、出前の大口注文が入って目標数達成だ、と張り切っている。

伝が入ってくる。美咲から電話で、あれから家で肉じゃがを作ったと言ってきたという。
あの料理教室で作ったやつか、ちゃんとできたのか、と小夜子たち。自分も食べたかったと浜野が言うと、まだ残ってる、と鉄平が冷蔵庫から出してくる。鉄平は思いついて、肉じゃがをてっぱんにあけ、「肉じゃが焼き」を作り出す。一同、半信半疑で、そのまま食べた方がよかったのではないかと言うが、できあがった「肉じゃが焼き」を一口食べた伝は、
「ん〜〜!」
一同こもごも、これはイケル、と大喜び。作った本人も食べてみて驚いている。

そこへ笹井もやってくる。とても嬉しそうなので、あかりが何かいいことあったのかと尋ねると
「はい!やっと、一枚売れました!」
一同大拍手、乾杯だ、と喜ぶ。
そこへ根本につれられた滝沢がやってきた。一瞬黙ってしまう一同。
「おまえ、何しにきたんじゃ!」
と気色ばむ鉄平。
だが根本が滝沢を促す。
「こないだは…失礼なこと言うて…すいませんでした」
(伝)「なんや兄ちゃん、役立たず言うたの、気にしてたんか」
「…まあ」
「ありがとうございます!」
突然笹井が叫ぶように言う。
(滝沢)「え?」
(笹井)「おかげで、絵が売れました」
(鉄平)「絵が売れたんは、こいつのおかげじゃないじゃろ?」
(笹井)「でも、がんばりましたから!」
(浜野)「せやな、おかげで、ぼくもがんばれたわ」
(伝)「せや、せや!」
(あかり)「滝沢さんが、みんなに、火つけたんじゃね」
(滝沢)「………」
(鉄平)「今度は、…おまえの番じゃ」
(滝沢)「俺の?」
(浜野)「実業団駅伝の予選、あるんやろ」
(滝沢)「ああ」
(笹井)「大丈夫です、ぼくたちも、なんとかなったんですから!」
(伝)「たすきは、渡したで」
(根本)「よかったやないか、みなさん応援してくれるで」
(滝沢)「はい。ありがとうございます」
ウーロン茶で乾杯する一同。

肉じゃが焼きを初音に試食してもらうあかり。
初音は、具がごろごろしすぎだし、肉じゃがの甘みももうちょっと抑えなければ、と助言。
「よし!また出直しじゃ!新しいメニューにするんよ」
「………」
「だめかね?」
「…こんな日がくるとはなあ…」
「え?」
「孫と、料理の話をするなんて…」
空を見上げ、幸せそうにほほえむ初音。そんな初音をのぞき込んでからかうように
「長生きは、してみるもんじゃね!」
「ほんま。あんたの借金返してもらうまで、死んでも死にきれないわ」
そう軽口で応酬しながらも、この上ない幸せそうな微笑みをたたえる初音の顔。
縁側に並んで座っている二人。あかりはそっと、少しだけ初音の方に近寄って座り直し、初音の方に頭をもたせかけた>

唯一私が気になるのは、お酒を出せない店ってやっぱ辛かろうってことだけど…。でも、もともと飲めない人や子供も含めた家族連れなんかには、酒飲みがいない店、ってのは貴重かも。たばこについても、大昔はレストランが禁煙とか「ありえない」感じだったけど、今は禁煙席は当然として、全面禁煙のレストランだって増えているし、それがありがたいと思う人は多いもんね。酒なしお好み焼き屋にもそれでこそのニーズはあるかも。

てことはまあともかく。
喜んで食べてくれる人がいるから料理を作る、てのはちと今の私には辛くないこともない。
食べてくれる人がいなくなっちゃたからなあ。
とはいえ、私は今でもちゃんと料理をしていたりする。食材が冷蔵庫に満載で困るくらいなのに、グロサリーショッピングに行くとまたいろいろ買い込んでしまったり。
今の私は、なんというか、「私自身をもてなしている」というのもある。ちゃんと作って、自分で喜んで食べる。今のところはそれをみじめとか寂しいとかそれほどは感じていない。
自分のほかに食べてくれる人がたとえいなくても、食べることを大事にする、ってのはいいことだと思う。
不慮の別れを経験したとき、どちらかというと男性の方が女性よりダメージが大きいってのは、ここもあるかなと思う。料理はもちろん女性だけの役割ではないが、まあ現時点では日常的に(←ここ大事、特別な料理ではなくて日々のこと)料理に慣れているのは女性の方である確率は高い。ショックの大きい時期はともかく、それをなんとか乗り越えたら、そのあとは普通に何か作って食べたりして、そのこと自体に癒されたりするだろう。もちろん身体的にもいいことは言うまでもない。普段料理とかに慣れていない人はここからして立ち直りにくいかもしれないな、と思う。

おっとまたしても自分語り炸裂。すみません。

ところで先日ツイッターで、こんなツイートを見つけた。
「その昔、日本に初めてLOVEという英単語が入ってきたとき、当時の偉い先生たちは「お大事」と訳しました。I LOVE YOUはあなたが大事です。あなたを、大切に思います」
ミッチーこと及川光博さんの発言らしいが。
でもこれ、いいな。とお気に入りにした。
愛、愛、と私も連発するが、我ながらなんとなく「胡散臭い」(^ ^;)響きじゃのう、と思ってしまっていたのだ。

LOVEすなわち「愛」「愛する」とは、「大事にする(こと)、大切に思う(こと)」

そう考えると、その「排他的でないこと」がより分かる。LOVEは与えたり奪ったりするなにかではない。人はいくらでも、なにかを「大事に、大切に」思うことができる。なにかを大事にしたらほかがおろそかになるわけではない(はずだ)。

たとえば今日の放送に即して言えば、食事を作ること、そして食べることそのものも「大事にする、大切にする」。食べてくれる人を(それが自分自身であっても!)大切にする、大事にする。

そういえば、漢字の「愛」というのはどういう成り立ちの字なのだろうかと思って漢字辞典を調べてみた。古い字体や要素の形をここに示すことができないので部分的に引用するが、もともと「頭を巡らせてふりかえる人」の象形で、「ふりむき見る心のさま」から「いつくしむ」の意味、とある。さらにそこに足の象形が加わり、「いつくしむ心がおもむき及ぶ」の意味を表す、そうである。

ふーむ。やっぱり、「愛」も、つまりは「心をやる、心をいたす」ということなのだ。
であればやはり、それはそれこそピザのように分けてしまってその分け前を与えたりもらったりするようなものではない。押しつけたりするものでもさらにない。
そしてまた、たとえそばにいなくてもいいのである。

真知子はそばにいなくても子供たちを大事に思い、心を致している。

愛は、つまり、「大切に思う」ことは、思われた相手ではなく、思う主体の方にとっての幸せである。好きな人やものごとのことを考える気持ちは楽しいはずだから。それに応えてもらえるかどうかはまた別の話、応えがなくても本来は十分なはず(とはいえ人はやはり応えを求めてしまうけどね…。でもきっとなにかの形で応えはあるのだ)。

それにしても初音さんの幸せそうな顔がまぶしい。
あかりという孫を得ただけではなく、千春さんのことで自分を責めていたことから解放され、今は天国にいる千春さんを、「大切に、大事に思う」ことがまたできるようになった。その幸せ。

そういえば、あの美咲ちゃんにも分かったようだ、自分が愛される、つまり「大切にされる」ことよりも先に、自分がだれかを大切に思うことが肝心なのだということ。

いいねえ、ほんとうに、おかげで私も苦しいはずなのに、とても幸せになれているよ。ありがとう。






posted by おーゆみこ at 13:20| Comment(2) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
美咲ちゃんが一体何に憤って小学校を休み、親元を離れたのか…がイマイチ理解できなかったのですが、「かわいい、かわいい」だけじゃなく一人の人間として見てくれたことに、何か感じるところがあったのでしょうね。「そんなこと、あなたにできる訳ないでしょ」と言われる環境で育ってきたのかしら…「そんなことない!」と共感してくれる友人もそばにいなかったのかな… 少しは心が軽く&強く&優しくなったならいいけれど。

笹井さんの絵が売れたそうですが、あの白い鳥の絵かしら?「がんばりましたから!」…のセリフが確かに感じられる、愛や夢に溢れる印象の絵だったと思います。

件のツイートは私も見ましたが、あぁ…そこまでは思いが及びませんでした(^^; でも、『愛の反対は、無関心』という言葉もあるように、LOVE:愛というのは関心を持つ、気にかける、大事に思う…確かにそういう意味でしょうね。先月終了した『龍馬伝』でも龍馬が故郷に残してきた愛妻:お龍に宛てた手紙に「アイラヴユウ おまんが好きゆうことじゃ」こちらは「好き」と書いてますが、大事に大事に思っていることが伝わりました。なんか話が脱線してしまったかな(^^;

初音さんの笑顔が増えて、とても嬉しいです。あとは、駅伝くんの笑顔が見られるといいなぁ。
Posted by LIMIT at 2010年12月19日 21:42
今週は結構好きな週でした。
皆完璧でないから、どこかで誰かを頼って、でもどこかで誰かの役に立つ、そういう支え合いで人間関係が成り立っているのは、現実でもその通りだと思います。
駅伝くん、最初はヤな奴だと思ったけど、最近はかわいげのある奴に見えてきました。駅伝くんにしても美咲にしても、ああいう憎まれ口(でもある意味本当のこと)を叩く人も、笹井が言うように「役に立って」いるんですよね。

それにしても身近に美咲とそっくりな物言いをする子がいるので身につまされます。
Posted by しまじろう at 2010年12月20日 01:40
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