2010年10月12日

第14話 けつまずくことこそがキモ #nhk #drama #teppan

栄治さんのサブいギャグが…(^.^)。「せわ、へや」はアドリブ(つか素で引っかかったとか?)?

<お腹を空かせて歩いているあかりは、偶然、かつおぶし会社「浜勝」の前に来た。かつて大阪に来たときにバンドに引きずり込まれて一緒に吹いた浜野が社長をしている会社である。
浜野に事情を話し、雇ってくださいと訴えるあかり。

「なあ、”おのみっちゃん”にとって、食べることってなんやねん」
と浜野。その拍子にあかりのお腹がグルグルキュ〜と鳴る。
「人生で一番大切なこと!です!」
「よっしゃ!採用!」
「え?い、今の、面接じゃったんですか?」

そのとき、事務員の松下小夜子が入ってきてあかりの荷物にけつまずいて転ぶ。あかりに明日から来てもらおうと思うと浜野が言うのを聞き、そんなお金がどこにあるんだと露骨に不満顔。

だがともあれ浜野はあかりを階下の作業所に連れていき、
「あとは住むとこやな、いえのない子は雇われへんて小夜子さん言いそうやし」
「お願いします!」
浜野は、かつおぶしを削って30年の神田栄治にあかりを紹介し、この辺に住むところないかと相談。
「それやったらあそこあるわ」

栄治が連れていったところはなんと、初音のところだった。
顔を合わせて呆れる初音。
「あんた!」
「ん、知り合いか?」
「……知りまへん」
「おばちゃん、この子にせわ、へや…。いや、部屋世話してもらえまっか。ほなよろしゅうたのんます」
さっさと去ってしまう栄治。

だが初音は、今部屋が埋まったところだという。それは嘘ではないらしく、布団を運んで入ってきた男にあかりは突き飛ばされてしまった。当たっといて、あやまりんさいよ、とあかりは抗議するが
「声…でかすぎ」
と男は不機嫌そうに言っただけでさっさと部屋に行ってしまう。

あかりは必死で初音に食い下がる。部屋の片隅でもいいからなんとか置いてくれ、と。
そこへ長谷川伝がやってきて、なんだやっぱり知り合いやったんか、などとのんきに言い、とりあえずあかりも自己紹介の挨拶などしている。
だが初音は、あいさつなんかせんでええ、ご縁がのうて、すんまへんな、と慇懃無礼に断りつづける。
「あんたの部屋においてやりゃええやないか、娘が帰ってきたと思うて…」
と伝。
「娘はもうこりごりや」
「今日中に住むとこきまらんと、あしたからかつおぶし会社でえ!」
そこまで言って、あかりのお腹がまた激しく鳴り、あかりはヘタヘタと座り込んでしまう。
「お、おなかが空いて…」

尾道。加奈が村上鉄工所に走ってくる。鉄平に、「あかりがつかまらない」と訴える。鉄平は、まだ仕事中じゃないのかというが
「あ…そのことなんじゃけどね…」
そこへ真知子がやってくる。
「うちもこんなことになっとらんかったら、心配せんて!」
と加奈。
「こんなことって?」
と真知子。
そこへ欽也が駆け込んできた。

「大変じゃあ…。あかりの会社がつぶれた…」
信用金庫に不渡りを出した旨の通達があったという。
「加奈ちゃん…もしかして…あかりから聞いとった?」
と真知子。
「あかり…仕事も住むとこもなくなって…けど、自分でなんとかするけえ、家の人には言わんで、って…。ほじゃけど、うち…」
「もっぺん、あかりに電話じゃあ!」
と鉄平。

あかりは初音の作ったらしいうどんとおにぎりを食べ
「う〜〜〜ん!おいひぃ〜〜〜!」
「………」
複雑な表情で見ている初音。
「なんで、こんなに美味しく作れるんですか?」
「まずいもんは、よう作らん」
とりつく島のない初音。
「食べたら出て行ってや」
だがあかりは
「お願いします!ここに寝させてください!」
あくまで食い下がる。
「うちと一緒に寝起きするいうんか?」
「はい。このままでは尾道に帰れん。ここに住ませてください」
「あかん言うたら諦めんのか?」
「いいえ。諦めません」
「………。下宿代は、きっちり払ってもらいまっせ」
根負けした初音。
「ええんですか!ありがとうございます!」
「止めても無駄なんやろ…? あんたぐらいの年頃の子は…言い出したら聞かへんさかいな…」
心なしか寂しげな顔になる初音。

初音が立ち去ってから、あかりはやっと携帯の点滅に気づく。
「加奈?」
「あ!やっと出た!もう何度もかけてたんよ!」
「ごめん、ばたばたしとったんやけど…。どうなるかと思ったんだけどね、仕事も、…住むとこも、なんとかなりそうなんよ」
「ほんまに大丈夫なんじゃね?」
加奈の周りに真知子も鉄平も欽也も集まってきている。真知子が小声で
「ちゃんと食べとる?」
と聞くと、加奈はそれを自分で言う。
「あかり、ちゃんと食べとる?」
「うん、ちゃんと食べとるよ」
鉄平が声を出さずに、頑張れ、という仕草。
「あかり、尾道から応援しとるけえね」
「…ありがとう。うち…大阪で頑張ってみるけん」

食べ終わったあかりは台所に食器を下げ、初音に、なにか手伝いましょうかと声をかけるが、これは私の仕事、下宿人は口出しするなとにべもない初音。
そこへ、あかりをかつて町内会のバンドにひっぱっていった張本人の「ジェシカ」が帰ってきた。
「ジェシカさん!」
慌ててあかりを止めるジェシカ。
「大きな声でいいなや、ジェシカは芸能活動するときの名前や、本名は西尾冬美。今日入ってくる新しい人ってあんたのことやったん?」
「あ、いえ、うちはあそこに間借りさせてもらうことになって…」
初音の部屋の隅を指さすあかり。
「うそ!大家さんの部屋に住むん?ひょっとして知り合い?」
「あ。いえ、あの」
「あいかわらず、道頓堀のネオンみたいな服着てますな」
と割ってはいる初音。
「芸能人は目立ってなんぼですから」
「よう人前に出ますわ、そんなけったいな大阪弁で」

「……。あの大家さんと同じ部屋で寝るて、すごい度胸やな…」
(グフフフフ…ほんまや)とナレ。

布団を敷いている初音とあかり。
「下宿人にいらんこといいなや」
「いらんことて?」
「うちとあんたのことや。うちに、孫はおらん。次ばあちゃん言うたら、出てってもらいまっせ」
「言わんかったら、おってええんですね?」
「へりくつ言いなはんな」
「…なんて呼んだらええんですか?」
「あんたうちのこと、ベッチャー、呼んでましたな」
「あれは!」
「鬼ばばあのところに自分から飛び込んで、どういうつもりや?」
「…すみません…」
「尾道の家族かて、ええ顔せんやろう」
「………」
「なんで大阪なんか来たんや?」
「逃げたく…なかったんです」
「……」
「千春さん、ここに住んどったんですね」
「…もう寝まっせ」
電気を消す千春。

(分からん二人やけど、これからどないなるんやろ…。ゆっくりお休み)とナレ。
だが2人とも寝付きにくいようだ>

最近はツィッターでつい#teppanというタグで関連ツィートを追ってしまっている。ゲゲゲのときのように賛辞一色という感じではないが、けっこう掴まれている人も多いようで嬉しい。でも案の定、「ご都合主義」とか「展開が無理矢理」とか言う感想も多いようだ。
風のハルカのときとかもそういう感想は多かったような気がするな。でも私はドラマはファンタジーでよいという持論なので、そういうのはあまり気にならない。いやもちろん気になるときもあるが、少なくともこのドラマでは気にならない。よくできたファンタジーであればいいのである。
それに、いろんな人が突っ込むポイントが実は、それなりに「伏線」であったりすることもあるようだ。不注意ではなく確信犯的にズラしている。

引っかかるところ、けつまずくところこそが、このドラマにとって大事なところ、と私は感じる。すいすいと進むところは割にどうでもよいのである。なんだよそれ、と思う。そこが実はポイント。普通そうじゃないでしょ?と思う。だからこそ取り上げる。だれだってみんな「普通」じゃ実はない。みんなそれぞれだ。平均的という概念はあっても、平均だけで構成されている人はいない。人(自分含む)が普段は「あたりまえ」と流してしまうところに、いちいちなんかしらでっぱりを作ってけつまずかせる。
朝からそんなのしんどい、という声もあろうが、それで目覚める!という感覚もある。
なによりも、どの「けつまずき」も、決して嫌なネガティブなものをはらんでいない。一見ネガティブな事象が実は大切な気づきの機会。そう思えばすべてのものが愛しくなり、そういう姿勢でいれば自分は決して不幸にならない。

今朝茂木健一郎さんのツィートで
「何かをしようとして、思いもかけぬトラブルが続くと誰でもいらいらする。しかし、見方を変えれば偶有性の恵みが訪れているのである」
というのがあった。
いつものように流れていくところには変化も訪れない。トラブルは次の扉を開けるステップだ。

このドラマに感じるのはそういう前向きさ。単にがむしゃらというより、冷静な幸福への意志。

不自然であれなんであれ、そういう意志を感じるので私は全然嫌じゃない。ひっかかるのが楽しい。

加奈との電話の周りに家族が集まって、でも決して自分からあかりとしゃべると言い張らず、あかりの意思を尊重しているところが今日は一番印象的。
「普通」ならそうはならないだろう。家族に言わないなんて水くさい、応援はするけどせめて話してよ、ぐらいのことは言いそうである。あれだけじゃ心配はなくならないしね。
でもたぶん、ここで家族と話したらかえってあかりの気持ちはくじけてしまう。尾道の家族は(錠はいなくてこの際良かったはず)それがきっと分かったのだ。少なくとも加奈には本当のことを言って連絡を取っているのだから、いざというときはなんとかなる。深い信頼感があってこその行動。

初音の真情も、わかりにくいところはあるが
「尾道の家族もええ顔せんやろう」
が一番の芯なのだ。
初音さんは自分の罪(と思い込んでいるもの)を背負う覚悟なのだと思う。じゃけんにするのも、その覚悟が崩れるのが怖いのだ。そしてこれ以上誰かを傷つけてしまうことになるのが怖いのだ。
だがあかりの方にはそこまでの屈折はない。尾道の家族との絆は確信できた。そうなれば、実の母親、そして実の祖母にたいする自分の思いも確かめたくなる。無意識のうちに惹かれているはずである。

表面的にすじだけ追ったり、登場人物のせりふを単に文字通りに受け取ったりしているだけでは分からないことがたくさんある。こういうドラマが大好き。


posted by おーゆみこ at 14:21| Comment(1) | TrackBack(1) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
つい毎回コメントをよせてお許しを。

初音さんの言葉いいですね。そして私評、痛快。

なんだかネット社会になって、それまでみんながひっそりと胸にため、時折文章で(つまりちょっと面倒くさい手段で)吐露していたものが大量に吐き出される社会になって、政治は首相がころころ変わるし、教育現場ではモンスターが跋扈、ドラマもすっかり目先の若者、視聴率狙いで、原作ありきタレントありきの小粒なものになる・・・。一話一話こきおろされ、それでもオリジナル脚本で勝負しよう、新しい人材を探そうとしている志もそりゃあ萎えそうになるでしょうね。細部をこれでもかと叩くのではなく、現場を応援したいです。でも自分も限りなく許容範囲が狭いので、その芯になる部分が共感できるものに出会ったときは、そりゃあ頑張れと言いたくなります。ついついそんな情が動くそんなドラマになるといいな。

初音さん魅力的。富司さんのファンになりました。
Posted by いとぱん at 2010年10月12日 22:12
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