2010年12月15日

【てっぱん】第69話 すべて愛しくてならない #nhk #teppan #drama

きゃー岩崎センセすてき。

<伝は美咲を連れて昼も夜も「おのみっちゃん」に来ている。あかりと鉄平はお得意さんということで有り難がるが、初音は、同じものばかり食べさせて、と伝に嫌み。伝は自分は何も作れないから仕方がないと言う。
あかりは伝たちにウーロン茶をサービス。
「大事な大事な、4枚様じゃけえ!」
「4枚様?」
2人で昼と夜に合わせて4枚、毎日食べてくれるのだ。

そこへ岩崎が登場。
「いらっしゃいませ、1枚様!」
「1枚様?」

岩崎は美咲に話しかけ、可愛い服着てるじゃない、と言う。
「私の趣味と違うわ。おじいちゃんが勝手に買うてきてん」
「せやから一緒に行こう言うたやろ」
「確かに、似合ってないね」
と岩崎。ええっという顔になる伝。
「…こういう服には、そういうふくれっ面は似合わない」
いつもの調子で気障に言う岩崎。すると美咲は
「お兄さん、自分のこと、格好ええと思ってるやろ」
岩崎はまったくひるまず
「うぬぼれてはいないけど…。よく言われる」
そして、美咲に「クリスマスLIVE」と書かれたチラシを渡し、よかったらおじいちゃんと聞きに来てよ、と言う。すると意外にも美咲は興味を示して岩崎のそばに行き
「お兄さんも出るん?」
「僕はね、指揮者」
あかりが嬉しそうに
「美咲ちゃん、音楽好きなん?」
と声をかけると
「このおにいちゃんと話してるんや」
とにべもない。岩崎はあかりに、今週からコンサートの練習を始めるからこの子と一緒に練習に来たら、と誘う。
「君が来てくれたら、浜勝さんも喜ぶと思うんだけどな」
「そういうたら、社長さん、どうしとるんやろ?」

浜野は夜遅くまで事務所に残って仕事をしている。削り機のメンテナンスをしていたという栄治がやってきて声をかける。
「まだ気にしてはるんですか」
「役立たずて言われたからとちゃうで。そのな…」
「……。男って、あほな生きもんですわ。社長、しっかりすんのも、ほどほどにしてもらえまへんか」
「え?」
「あんまりしっかりしてもうたら…引退してまいますから…小夜子さん」
「神田さん…もしかして?」
小夜子がいつも座っている席に小夜子の幻影を見る栄治。

尾道。欽也は真知子に2つの弁当箱を返し、明日もまたお願いしたいと頼む。錠は、年上の彼女ができたのだと思い込んで、いつ紹介してくれるんだとからかい顔で聞くが、欽也は
「何か勘違いしとらん?そういうアレとは違うんじゃ」
「ええから、今度連れてこい!」
「…それができたら…心配いらんけどの…」
「否定するとこが余計アヤシイの!ははは」

返してもらったお弁当箱は綺麗に洗ってあり、中に南天の小枝が入れてあった。
「なんじゃろこれ、どういう意味なんじゃろね?」
と真知子。

その南天を久太と隆円にも見せている錠。2人とも南天の意味は分からない。
(隆円)「この赤い実は、のどに効く言うけどのう」
(錠)「ほうかほうかほうか!のど労ってくれいうことか!欽也、ほら、営業で声からしとるけえの」
(久太)「しかし時代は変わったのう!いまどきは男が女に弁当を差し入れするんか」
(隆円)「それを真知子ちゃんに作ってもろとるいうんは、情けないのう!」
(錠)「そう言うな、できるもんがやりゃええんじゃ」
となにやら穏やかに微笑む錠。そんな錠を久太と隆円が意外そうに見つめる。
(錠)「なんじゃ?」
(隆円)「いつものお前なら、料理のできん嫁なんかいらん!言うとこじゃ」
(久太)「ほうよ!会うたこともない娘さんを、えらい気に入っとるの?」
(錠)「真知子があれほど喜んどるんじゃ!ええ人に決まっとるが!」
南天の小枝を愛しそうに見る錠。

あかりは徹に、欽也に彼女ができたらしいと両親がそわそわしているという話をしている。徹は、民男もあと何年かしたら彼女を連れてくるのかなあ、とふと遠い目。あかりは、民男が彼女を連れてきて紹介している場面を想像する。その彼女は美咲だった。
妄想中のあかりは
「おねえちゃん」
と声をかけられ、それが美咲だったので
「うぎゃあ!」
と素っ頓狂な声を上げて驚く。美咲は、今日はねえちゃんとこ泊まるわ、と一方的。

伝の部屋には鉄平。
「わがまま放題言って!親の育て方が悪いんじゃ」
「そう言われたら辛いのわしやがな…」
「え?」
「美咲の親育てたんはわしや…。ほんものの役立たずは、わしやな…」
「………」

美咲はあかりの部屋で勝手にあれこれ見ている。トランペットのケースにも手を出し
「田中千春って、だれ?」
「うちの…うちを産んでくれた人よ」
「もったいつけずに、お母さんて言ったらどう?」
「……そうじゃね!」
「ということは、あの怖いおばあさんの娘いうこと?」
「うん。うち…18になる前まであのおばあちゃんと会うたことなかったんよ」
「この人、おばあちゃんとけんかしてたん?うちのお父さんとおじいちゃんみたいに」
「喧嘩…したままじゃったんよ。美咲ちゃんの言うたこと、当たっとる。うちはおめでたすぎるんかもしれん。ほいじゃけど、うち、自分が会える人とは仲ようしたいと思うとる。同じ一日じゃったら、笑って過ごしたいけえね!」
「そういうとこが鼻につくねん!」
美咲は勝手にトランペットのケースを開け、トランペットを取り出し、マウスピースも付けずに吹こうとする。これ付けないとならないよとあかりがマウスピースをさしだすと
「それぐらい、知ってる!」
そしてマウスピースを付けてまた吹こうとするがやはり音は出せない。
「これ、壊れてるんと違う?」
「ううん、ちゃんと鳴るよ」
じゃあ吹いてみて、と美咲が言うが、あかりは今夜はもう遅いから、近所迷惑やと楽器をしまう。
「…ねえちゃんも、つまらん大人や。言い訳ばっかり」
美咲はふてた様にその場にうつぶせになってしまう。
「そんなに、聴きたいん?」
「………」

あかりは結局美咲と一緒に商店街バンドの練習場所に行った。岩崎が入ってきて
「君!来てくれたんだ」
「はい」
すると美咲が
「連れてきたったで!」
「え?」とあかり。だが岩崎は美咲に
「ありがと」
なんとなく嬉しそうな美咲。それを見てあかりも微笑む。だが美咲はすぐにつまらなそうな顔にあえて自ら戻してしまう。

「赤鼻のトナカイ」を練習中。あかりは、背中を向けたままの美咲が気になって自分の吹くべきメロディを吹き損なう。それで岩崎も美咲のことに気がつき、演奏を中断して美咲に声をかける。
「一緒にやってみる?」
「え?」
指揮棒を美咲に渡す岩崎。美咲の目がかすかに輝く。

伝は台所でなにやら下ごしらえ中の初音に話している。
「初音はんとあかりちゃん、うまいこといったのにな…。何が違うんやろ」
「うちらかて最初は、えらいもめたわ。あんさんらはまだそんなに一緒におらんやろ」
「時間かけたらなんとかなるんやろか?」
「手ぇかけることやな」
「え?」
「あんさん、手間暇かけたもん、いっぺん食べさせたったらどないや?食べるもんだしたら、ちょっとは間持つで」
「けどわし、料理なんかしたことないで…」
「そういうたらあんさん、家のことも子育ても、み〜んな任せっきりにしてはったさかいな」
「そら、わし外で働いとったさかい…」
「やっぱりあんさんには無理やな。やめときやめとき。包丁なんか持ったら怪我するだけや」
「わし大工やで!刃物扱うんは得意や!」
「無駄なことはせんとき。孫の機嫌取ろうとして命落としたらあほらしで」
「何を言うてんねん!料理ぐらい、作ったるわい!」
初音はニヤリとせんばかりに伝を見て
「言いましたな」
「あ…」

美咲が指揮をして赤鼻のトナカイ。岩崎はそばで「赤鼻」とトナカイの角をつけている。
「上手いよ。ん?ちょっと速くなってきたかな?」
美咲の指揮は速くなり、バンドのメンバーたちはそれに合わせてどんどんテンポを速める。楽しそうな美咲>

「なぜか」岩崎潤がここまで素敵なキャラだったとは。
ギャグ要員ではあるかもしれないけど、ここにだって重要な示唆はある。それこそ、いつだって
「機嫌良くいよう」
である。
そういや東村アキコさんの漫画にもこういうキャラが必ずいるな。イケメンでキザなナルシストだけど天然で、ぜったいめげないしいっつも上機嫌。
心和む。

あかりもヘンにお説教したりもせず、けどキレたりもせず、自分語りもせず、なんてエラいんだ。
初音さんも初音さんで、言わなきゃならんことをびしっと言うのがさすが。

もうなんというか、どのキャラを見ても愛しくてたまらない。

美咲ちゃんだってね。心閉ざしている訳じゃない。SOS発しまくっている。そうしたら誰かが手をさしのべてくれるのだ。そのさしのべた手を、ときには警戒して拒否してしまったりしても、基本的にはオズオズと握り返して来る子なんだろう。
というより美咲ちゃんの魂は、もうおじいちゃんにも、あかりにも、岩崎先生にも、すでにしっかり抱きついて、しがみついている。そしてもちろん、お母さんやお父さんにもしがみつきたい。

ああ、なんかもう言葉にならないなあ。なにを言っても陳腐になりそうで。
リアルじゃなくて、ファンタジーにすぎなくて、設定が甘いドラマかもしれなくても、そのままストレートに愛があふれ出して包んでくれるので、見ているだけでただ幸せになってしまうではないか。
ありがとう。

南天の枝を入れた主はたしかに「若くない」人なんだろうな。優しい欽也は、独り暮らしのおばあさんと一緒にお弁当を食べているとかかもしれない。
誤解してるんるんしているのだとしても、南天の枝を見ながら「できるもんがやりゃそれでええんじゃ」という錠さんもまたたまらない。

ファンタジーとかいったって、妖精やら天使やらが出てきてふわふわしているアニメってわけじゃなくて、ドラマの中の登場人物は、ちゃんと人として存在しているし、違和感は全くない。これは「人間」の話にあたりまえだが他ならず、人間の優しさ、愛への信頼を思い出させてくれる。これがリアルであるべきなんだと思う。人間は、こうあれるはずなのだ。世界は、本来こうであるはずなのだ。




posted by おーゆみこ at 12:26| Comment(5) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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