2010年12月13日

【てっぱん】第67話 「役に立つ」=「ひとをよろこばせる」ではない #nhk #teppan #drama

ううむ。

<今月の売り上げは40万あった。だが店賃や下宿代、初音自身のバイト代などを初音に支払うと、借金もやっと5千円返せるぐらいしかなかった。

月に60万は稼がなければならない、それに1日40枚は売らなければならない、と計算するあかりと鉄平。常連の千代子と厚子の前でも露骨にそんな話をしているので、そこにやってきた初音は、お客さんの前での売り上げの話するなんて嫌らしいなあとたしなめる。店賃を負けてくれと鉄平が言っても、甘えるなと一蹴。

尾道では、久太が支払いを少し待ってくれと昼食中の村上家にわざわざ言いに来る。昼を食べるヒマもないほど働いているけれどなかなか苦しいらしい。あかりたちはちゃんとやっているだろうかと案じる真知子たち。

浜勝。あかりがいなくなってから浜野は寂しそうで元気がない。また昔のふぬけに戻ってしまったとため息をつく小夜子。

初音は本格的に料理教室の講師を引き受けた。生徒は新婚さんや花嫁修業の娘さんが多いと小夜子。
「愛妻の手料理いうやつかいな」
「私には…縁のない世界でしたわ…」
「うちかて、この年になって人さんに料理教えるなんて思うてもみんかったわ」
「おのみっちゃんが、引っ張り出してくれたんですね」

夜。鉄板の周りにいるのは知人ばかりだ。根本と滝沢。だが滝沢は夕食を食べたから、と何も食べようとしない。一枚出るたびにマス目にスタンプを押していく鉄平。伝や笹井、神田や浜野にしきりにもっと頼めと勧めている。しかしみな、もう食べ過ぎで入らない、と苦しそう。だが
「あと3枚で40枚や!」
と喜ぶあかりを見て、もう1枚無理矢理に頼む浜野。いつも小夜子に売り上げ売り上げと言われているから分かる、と言う。
笹井に再び勧める鉄平。だが
「ぼくもいちまいぐらい売りたいです…」
(伝)「なんや、絵、売れてへんのか?」
「はい…」
(栄治)「そりゃ、お好み焼き売るより大変やわな…」

鉄平はさらに、何も頼んでいない滝沢に、ウーロン茶ぐらい頼めと言うが
「客に向かってその口のききかたはなんや」
「どこが客や?水しか飲んどらんじゃん」
「コーチが話がある言うからつきあっとるだけや」
(あかり)「鉄兄、けんか売らんとって!」
(滝沢)「売り上げ上げるより、無駄削った方が早いんちゃうか?こいつのバイト代とか」
(鉄平)「あほか。これ以上削られたらただ働きじゃ」
(滝沢)「ちゃうわ。お前を削るんや」
お好み焼きも焼けない、注文取って水ついでるだけじゃないかと滝沢。
「ま、まあそう言わんと。鉄は鉄でがんばっとるがな」
ととりなす伝。
「頑張っても…結果出さんと意味ないんと違います?」
(浜野)「そう急かしなや。まだ店始めて一ヶ月なんやで」
「やっぱり甘いな。なんの苦労もしてへん跡継ぎ社長は」
「なに?」
「売り上げ落ちても首飛ばへんから、のほほんとしてられるんや」
「ちょっと待て、なんでそこまでいわれな…」
「いらいらするんですわ!汗もかかんと、ぬくぬくしとるヤツ見ると!」
(栄治)「うちの社長になんてこと言うんや。こんな社長でもな、おれへんかったらなんか…」
言いよどむ栄治。そして
「何か困るかいな?」
と浜野本人に。
(浜野)「本人に聞きなや、もう!」
(滝沢)「なんやこの店は。おってもおらんでもええような、役立たずのたまり場か。ええ大人が、毎日毎日、他にいくとこないんかいな」
(あかり)「ちょっと!今のは、うちの店にも、皆さんにも、失礼や!」
「………」
滝沢は、失礼するわ、と言って立ち上がって去ってしまった。
「なんじゃ!駅伝のエースじゃけ言うて…」
「すみません!」
頭を下げたのは根本である。チームが実業団駅伝に出られるかどうかが滝沢にかかっている、だが他のメンバーが追いついてこないという。それで、結果を出さなければチームにいる意味がない、と滝沢は焦っているのだという。
「おってもおらんでもええ、役立たず…か…」
「………」
伝が独り言のようにいうと、他の連中が押し黙ってしまう。
「ああ、いや、わしのこっちゃで、わしのことやがな〜!ははは…」

そこへ戸が開いて、小学生ぐらいの女の子が一人で平然と入ってきた。
「時間つぶしや。かえってくるまでここで待たせてもらうわ」
「ああ!」
立ち上がる伝。女の子に近づく。
「美咲…美咲か?」
「孫の顔忘れたん?」
(あかり)「え?で、伝さんの、お孫さん?」
「三年ぶりや…」
(あかり)「三年?!」
「うちの親と、おじいちゃん、仲悪いねん」
あっさりなんでもないことのように言う美咲。
「え、いや、いらんこと言いなて…」
「おじいちゃんが同居断ったからや」
「もうええて…」

「伝さん、お孫さんの話なんかいっぺんもしたことなかったのに…」
後片付けをしながらあかり。
「うちは…自分に孫がおることも知らんかったわ、18年近くも。それより、店大丈夫かいな。このままやと持たんで」
前はお酒だしていたのだろうとあかりがいうが、お好み焼き屋ならお好み焼きで勝負しろとにべもない。
「あんたの…店の売りは、なんや?」
「売り?」
「なんや…。そんなことも分からんと店やってんのか…」
そのとき伝の家のほうから男の声がした。
「親父が呼んだんか!」
「そんなことするかいな」
「美咲、帰るで」
「いやや!」
(伝)「美咲が学校行ってへんの、なんで知らんかったんや?」
「これは…うちの問題や。親父は口出さんといてくれ」
美咲は、母親の百合子が帰ろうと言っても、おじいちゃんと一緒にいる、と言い張る。
「おってもおじいちゃん、何もできへんねやから」
と父の健一。
「………」
伝は美咲の手をつかみ、挑戦的に健一を見る。
「なんや?」
「美咲はわしが預かる」
「………」>

よりにもよって、いま「美咲」って名前は私にとってキビしーんですけど…漢字も一緒…。_| ̄|○
…ってごくごく個人的な事情でした(ま分かる人には分かるでしょうが)。
しばらくこの絡みのあらすじを書くたびかすかにズキズキするのう。_| ̄|○

ま気をとりなおして。
「役に立たない」
これは痛いね。

LIMITさんに勧めていただいたPHPを半分ぐらいまで読んだが、その中でやなせたかしさんも書いておられる。
「人間にとって、生きていく最大のよろこびはひとをよろこばせることだ」

だが、「ひとをよろこばせる」は必ずしも「役に立つ」と同義ではない。ああそうか、ここがポイントかもしれない。「役に」なんてたたなくたっていいのだ。具体的な役に立たなくても「人を喜ばせる」ことはできる。

たとえばミモフタもなく言えば、あかりは浜勝を辞めないと頑張ったとは言え、初めから半ば無理矢理雇ってもらったようなもので、人件費という点から言ったらあかりは辞める方が浜勝にとっては良かったかもしれない。まあ半年でかなり「役に立つ」ようになってはいたのだろうが。
だがたぶん、あかりの存在が浜野に「よろこび」を与えていた。必ずしも「恋」ではなくともだ。

そして鉄平。鉄平はあかりを助けているつもりでいる。だが滝沢の言うように、やはり人件費とかを考えれば必ずしも助けになっていない。「役に立って」いない。
けれど真知子も、あかりのそばにいてやる鉄平を認めている。そう頼んでもいる。鉄平がいることで、あかりはやはり心強いのだ。自分はひとりじゃない。そう思って「嬉しい」。喜べる。

まあ私と一緒に住んでいたあのひとも、こう言ってはなんだが「役に立って」いなかった、いろんな意味で。でも私は嬉しかったから一緒にいたのだ。だがまあここ数年はそれも怪しくなっていたから、仕方ないんだよね。…とまた思い切り自分語り。

そうか、やなせさんは「人の役に立つ」「人のためになにかする」ことが「よろこび」だとは言っていないね。単純なようで深い。「ひとをよろこばせること」にはいろいろな在り様があるのだ。そこにいるだけでいい、それで私は喜べる。そういう在り様も確かにあるのだ。それどころか、世界のどこかにいてくれるだけでいい。それでもいいのだ。それどころか、今はあの世であっても、かつていてくれたという、その思い出をくれただけでもいい。それでもいいのだ。

「美咲」ちゃんにも幸あれ(^_^;)(^_^;)(^_^;) イヤ、ドラマノハナシデスヨ。

P.S. 先週金曜土曜の分がまだですがスミマセン…。


posted by おーゆみこ at 12:45| Comment(1) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。