2010年12月07日

【てっぱん】第62話 「教える」「先生」がキーワード? #nhk #teppan #drama

隆円さんが実は一番お気に入りキャラかも。

<あかりの店は繁盛しているが、ほとんどの客が初音のお好み焼きの方を注文する。あかりの常連となってくれていた客までが初音のほうに流れてしまった。

下宿の台所からそれを観察し、正の字を書いて数えている民男。
(民男)「勝負の世界は厳しいな」
(笹井)「仁義なきたたかいです」

店が引けてから、それでも強がるあかりと初音は嫌みの応酬になる。だがそこでもあかりのほうが劣勢だ。
初音が去ってから
「なんじゃあれ!」
と憤然とするあかり。
だが初音の方もひとりになるとそれまでの平然とした顔から一転して、ため息をついてしまう。
(孫に手本見せたるのも…一苦労やなあ…)

尾道。錠は食事時もなにやら本と首っ引きだ。インターンシップの受け入れに備えようとしているらしい。欽也が、高校生に教えるのは仕事のやりがいとか厳しさなのになんで教科書がいるんじゃと突っ込むと、
「漢字間違えたら恥かくじゃろ」
「なんか…つまらん先生になりそうじゃね」
と真知子。
「なんじゃと?」
「だって生徒さんたちが知りたいのは、いつもどおりの仕事で、いつもどおりのお父ちゃんよ」
実技を教えたらどうかと提案する真知子と欽也。生徒さん役やってあげると真知子が言うと
「相手は喧嘩上等の高校生ど?お前なんかじゃ気分でんわ」

浜勝。あかりは初音に負けて面白くないのでイライラし、それをつい出してしまう。
「孫と張り合うなんて!おばあちゃんじゃのうて、まるで子供じゃ!孫の子じゃけえ、ひ・ま・ご!」
かつぶしの袋をばしばし叩いてしまい、もっと優しゅうに、と栄治にたしなめられる。
そこへ、浜野と一人の従業員がやってくる。従業員はシフト変更が認められないと不満を言っている。
「昼過ぎに帰る子かていてるのに、ひいきやわ!」
あかり本人にも、他の従業員にも聞こえるように言う従業員。空気が固まる。
「あ、あの、ひいき言うたら、黒うて小そうて美味いやつな!」
と栄治。
「………」
「だれか、ひじきや、て突っ込んでえな…」

その従業員は、配達を頼まれ、不服そうな顔をあかりに向けて、出て行く。
呆然としてしまうあかり。
浜野はあかりに、お茶を入れてくれと言う。

浜野と小夜子たちは、鰹だしを広めるための企画会議をやっているらしい。店相手だけではもう立ちゆかず、一般家庭にも入り込まないと、と小夜子。
あかりは、料理教室はどうかと提案する。有名な料理人の方に出汁の取り方から教えてもらって、と。浜野はそのアイデアを気に入るが、お礼もろくに出せないのにやってくれる先生がいるだろうか、と小夜子。だがあかりは、自分が先生を探す、と言う。店もあるのに大丈夫かと小夜子はいぶかるが
「やります!やらにゃいけんのです!」
とあかり。そこで小夜子も、とりあえず講師探しをあかりにさせてみることに同意した。

尾道。直立不動の錠。
「え〜本日溶接の講師を担当します村上錠といいます。錠は金偏に定めると書いて…」
「錠ちゃん、硬い硬い!」
生徒役は、ヤンキーな高校生になりきった久太と隆円であった。
(隆円)「前置きはええけん、早よう教えい」
(錠)「やかまし!じゃやってみい、溶接!」
(久太)「いきなりかい!」
(隆円)「鬼教官じゃの」
(錠)「ええか、今日はこれ使って、突き合わせ溶接する。これがビードじゃ。開先よう見ての」
(隆円)「ビードいうんは、なんじゃぁ?」
(錠)「ビードはビードじゃ」
(隆円)「だからなんじゃぁあ!」
(錠)「ビードじゃ!」
(隆円)「だからなんじゃって聞いとるんじゃあ!」
不良高校生になりきっている隆円。
(久太)「先生!開先は?」
(錠)「お前、開先も知らんで、よう造船所やっとられんな、お前そんなんじゃな、お前んとこの船、いつか沈むど!」
(久太)「錠ちゃん、沈むとはなんじゃ沈むとは!」
(隆円)「ほうじゃわ!真知子ちゃんに頼まれたけえ、わざわざ来てやっているのに!」
様子を見ていた真知子が慌てて奥に取りに走って、例の家族写真を扉越しに錠に見せている。がんばれ、というエールらしい。
少し落ち着いて
「わかった…すまん、言い過ぎた」
と錠。
(隆円)「わしらも不良生徒じゃけえの」
(久太)「うちの船は沈まんど。…沈まんど」
なにか自分に言い聞かせるように言っている久太。
(錠)「わかった、沈むときはうちも一緒や」
(久太)「また言った!沈む沈む言うな!…先生、開先は?」
(錠)「開先も知らんと造船所やってたら…ほんと沈むどお前」
(久太)「また言うた!沈む沈む何回言うねん!」
(隆円)「超だり〜」

あかりは講師探しに苦労している。テレビで好人物に見えてもそうはいかないようだ。だが料理人名鑑のようなものをめくっていて、ふとある男性料理人に目がとまる。
「優しそう…」

料理をしている初音をそっと笹井が伺っている。
「なんや?」
「い、いえ」
「用と違うんか?」
「今日もたたかうのですか…?」
「はあ?」

あかりは料理人名鑑で見つけた塩村という料理人と一緒に田中莊近くまでやってきた。この辺にぼくの友達が住んでいたんだよ、と話す塩村。伝がそれを見つけ、驚いてやってくる。
「徳ちゃん!」
「伝さん?!」
塩村も驚く。
「ああ、何事やいな?」

あかりの店で塩村を挟んで座るあかりと伝。自分の店を出すときに伝が店の工事を引き受けてくれたのだと話す塩村。塩村はあかりの頼みを聞いて浜勝の料理教室講師を引き受けてくれたらしい。
「で、あんたがあの初音さんの孫なんか」
「はい!あかりっていいます」
「へえ…。あの千春ちゃんの子がこんな大きくなって…」
と目を細める塩村。
「千春さんのこと…知っとってんですか?」
「…『千春さん』…?」
「あ、いえ」
塩村は、よく楽器のケースを持って帰ってきた高校生の千春に会ったのだという。そして、うちの店にも来た、とも。
「そら見間違いやろ、割烹入れるような歳ちゃうで」
と伝。
「せやから男の人といっしょにやがな」
「…男の人…?」
年上の人で、同じようなケースを持っていたから音楽の仲間か楽器の先生か…と話す塩村。
「あの人が、あんたのお父さんか?」
「あ、いやいや、あかりちゃんのお父さんはな、尾道にいてるんやがな」
「ほう、じゃあ千春ちゃんも?」
「それは…」
そのとき聞いていた鉄平が出てきて
「はい、はい!尾道に居ます!」
「あんたは?」
「あ、こいつの兄貴です」
「ん?おーう、どこか千春ちゃんの面影あるな」
伝が気を利かせて、料理教室の話という本題に戻せと促してくれた。

帽子を目深にかぶったトレンチコートの男。千春のと同じマスコットのついたトランペットケースを持っている。「おのみっちゃん」に入ってくる。いらっしゃいませ、と出迎えて息をのむあかり。
男が帽子を取ると、それは錠だった。呆然とするあかり…。

「焦げるで!」
初音の声で我に返るあかり。だが後に頼んだ客に先に差し出してしまったりして文句を言われている。客たちを上手にあしらって場を治めるのはやはり初音だった。

だがあかりの頭の中は塩村の話でいっぱいであった>

オヤジーズ笑える。最後の隆円さんの「超だり〜」に爆笑。本放送では聞き取れなかったけど、ワンセグ録画を字幕付きで見てたら、その字面がまた可笑しくて。

尾道出身なのでこのドラマを見ている、という知り合いに昨日会った。でも彼も、食べるなら大阪のお好み焼きの方がいいと言ってた。尾道のはだしとか使わないからどうしてもちょっと味気ないのだそうだ。比べてみたことないから分からないなあ。それに東京でお好み焼きというと、客が自分で焼くのが普通(だよね?) それはもんじゃ焼きから来てる伝統(?)なんだろか。

今週のテーマ(?)は「教える」ってことなのかな。あかりに教えたい初音さん、インターンを受け入れる錠さん、塩村さんのお料理教室、それに千春の相手も楽器の「先生」だったのかもしれない。てことはそのうち加奈と岩崎先生もモチーフとして出てくる?

まあ今日は私評はやはりまだあまり書けないかな。様子見。



posted by おーゆみこ at 12:23| Comment(0) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月06日

【てっぱん】第61話 鉄平の性格/コミュニケーションが大事 #nhk #teppan #drama

オープニングの魚屋さん、腰くねっバージョンじゃなくなってるけどやっぱりいい味。

<あかりが帰宅してくると、すでに店が満杯で外にも入りきれず待っている人がいる状態。仰天するあかり。中では初音がお好み焼きを焼いている。そして振り向きざま
「ここはあんたの店やない!うちの店やでええ〜〜〜」
初音は「ベッチャー」となっていた。
……
「うわ〜〜!」
叫んで飛び起きるあかり。夢だったのである。ぜえぜえしてしまうあかり。
(さい先の悪い、夢見てしもうたなあ〜〜)

浜勝。小夜子と浜野がまたやりあっている。またブラバンのことですか、とちょうど入ってきたあかり。
「何をのんきなことを。あんたのことや」
小夜子はあかりがお好み焼きの店一本に絞った方がいいと言うが、浜野は浜勝を辞めさせたくないのだ。商売は大変だ、田中さんに一日も早く借金を返すのじゃないのか、と小夜子。だがあかりは、まだこちらにお世話になってちゃんとした仕事ができるようになっていないし、という。小夜子は、半人前が2つもよくばったら1/4になるだけだ、と主張。

尾道。錠は隆円と久太に千春の手紙の内容を伝えた。あかりの本当の父親のことはなにもなかった、と知って隆円は
「煩悩の種がひとつ消えたわけじゃのう」

久太たちは錠に頼みがあって来たという。工業高校のインターンシップの受け入れ先になって欲しいという。だが錠は、教えることには乗り気になれない。真知子は
「新しいことに挑戦しとるんよ、子供たちも」
そう言って、大阪に行ったときに家族皆で撮った写真を見せる。
これがあかりの店なのか、立派なもんじゃのう、と久太も感心する。
「ばあさんまで丸うなっておさまって…」
と隆円も感慨深い。
娘が頑張っているのに親父は高校生ごときにびびって情けない、と久太たちに挑発され、錠はインターン生を受け入れることに同意してしまう。

浜勝昼休み。皆が昼食をとっているがあかりは一人働いている。栄治が見かねて、昼ぐらい休めと言うが、早上がりさせてもらっているので大丈夫だ、とあかり。
「なんでそんな頑張るんじゃ」
「こちらがうちを拾ってくれたけ、お店開けたんじゃもん、ちゃんと恩返しせんと!」
「あんたは拾われたんちゃう。これみたいに、ちゃんと煮込まれたんじゃ」
煮物を指して栄治。
「?」
「いや、見込まれたんや」
「神田さん…」
「鶴やあるまいし、恩返しなんて大層やで!」

初音が近所の楠不動を通りかかると、鉄平がなにやらやっている。声をかけると、鉄平は嬉しそうに、手書きのビラを渡した。鬼たちがお好み焼きを焼いている絵に、「あの幻の味ベッチャー焼き」復活!」とある。
「ベッチャー焼き?」
「鬼のように美味い、ばあちゃんのお好み焼きのことじゃ!」
「はあ?」
そこへ伝がやってきて
「駅の方ばらまいて来たで!」
「よ〜し今日はベッチャー祭りじゃ」
「いよいよやな、初音はん!」
「なーに言うてますのや!うちは気ぃ向いたときしか店立たん言うたはずや!」
チラシを投げ返してさっさと立ち去る初音。
「え?ほいじゃ、今日は?」
「気は向かん!」
言い放って家に入って戸を閉める初音。

「…初音はん焼かんかったら詐欺になるで…」
と伝。慌てる鉄平。だがもうどうしようもない。
外で鉄平と伝がわーわーやっているのを聞きながら、ため息をつく初音。

あかりが帰ってくると、鉄平は店の中にチラシを貼り付けていた。何してるのかと聞かれ
「新しいメニューの追加じゃ」
「べっちゃー…って…。おばあちゃんの機嫌悪くなるじゃろ?!」
「すでに最悪じゃけえ…もう構わん」

あかりはあわてて台所にかけこみ
「おばあちゃん、きょうからよろしくお願いします!」
「なにが」
そらとぼける初音。
「なに、って、お店!」
「悪いけど今日は」
「伝説のお好み焼きの復活の日じゃ、ばあちゃん頼りにしとるけえ」
と鉄平もやってくる。だが初音は、料理のじゃまやと二人を追い出す。

チラシを手に、続々と人が集まってきている。仕方なく、もう店を開けよう、と鉄平。
「おばあちゃんのお好み焼き注文されたらどうするん!?」
「そんときは…そんときじゃ!」

鉄平は客を中に入れてしまう。店に入って、20年前と変わっていないと懐かしがる客たち。そして、結局みんな次々と「ベッチャー焼き」つまり「初音の」お好み焼きを注文するのだった。鉄平が尾道のお好み焼きが売りだと説明してもだれも聞いていない。うろたえるあかり。

初音は引き出しから以前使っていたらしいエプロンを取り出し、店に走る。店では鉄平が、ベッチャー焼きは鬼ババアが来ないと焼けないと説明、いつ来るのか、ほんとに来るのかとジレ出す客たち。
そこへ初音が登場。
「お待たせしましたな」
客は拍手で出迎える。
「すんませんな、鬼の角隠すのに手間取ってしもて」
「おばちゃん、懐かしな!」
と客。
「あんたまだ生きてはったんかいな!」
と軽口で応酬する初音。客たちは大喜びで
「これやこれ、相変わらずやな!」
「ぎょうさん死んだで、わしの毛根は!」
「しょーもないことを! あんさんはミックス、奥さんは豚玉のショウガ抜きでよかったな?」
「わしらの好み覚えててくれたんか!」
「来たかいあったわ、ねえ!」

呆然としているあかり。
「あんた、なにぼ〜としてんのや。お待たせしたお詫びに、焼きそば作ったげ!」
「はい!」

どんどん入る「ベッチャー焼き」注文に「あいよー!」と応じる初音。和気藹々の客たち。

夜。売り上げ計算しているあかりたち。
「きょうの売り上げ、ぶち凄いのう!」
単純に喜ぶ鉄平。
「そうじゃね」
あかりは複雑な表情。そして初音に向かって
「今日は…ありがとう」
「お客さん待たせてしもたな」
「ばあちゃんが気ぃ向かん言うたけんのう…」
と鉄平。
「ルール決めよか」
「ルール?」
「うちは大家が本業や。下宿人のご飯作り終えるまでは店には立たへん。仕入れも仕込みも、あんたの仕事や」
「分かった」
「やるからには、店も下宿も手抜かへん。せやから、あんたも、店も会社も、両立させること、ええな?」
「はい!」
「あ、俺は?」
「あんたは…この子のじゃまだけは、しなや」
そして引っ込んでしまう初音。

顔を見合わせて笑顔になるあかりと鉄平。
「あかり、明日からも頑張ろうぜい!」
(せやけど、悪い夢が正夢にならへんとは、限らんでえ…)>

まあさすがにあの涙涙の2週間のあとは、ちょっとほっと一息、かな。

とりあえず今日の分は私評としてはあまり書くことがない。
よけいなことしいの鉄平が気になるかな。本人は役に立ちたくてたまらないのに、どうも空回り気味。
ただ基本的に「そんときはそんとき」的に生きていけるので煮詰まることはないようだが。
ここで久々に性格類型話。鉄平は間違いなく、ESFPだ。外向的、現実的&感覚的、感情的、そして「臨機応変」。そういえば私の親しい友人と感じが似ているかも。彼はちゃんとテストをやってみた結果ESFPだったが、まさにそういうタイプ。情にもろいが切り替えは早い。繊細だが臨機応変。人生を突き詰めて考えるような趣味(?)はないが、それなりに即座に「本質を把握」はする。
鉄平は「よけいなことしい」で、ときにほんとに「じゃましている」のだが、でも実際は彼の行動で風穴が空いて物事が変化する。いたずらもののトリックスター。社会にはこういう人が必要なのである。秩序を守る人ばかりだったら社会はむしろ良くならず、閉塞すると思う。ときに叱られたり迷惑をかけたりするけれど、それを悪しきものとして排除するような社会はろくでもない。少なくとも鉄平は愛に溢れている。愛に溢れる余りに暴走するのだが、それはきっと悪い結果にはならないのだ。短期的に見たときはともあれ、結果的には。

それにしても初音はん、20年前の常連さんの好みを覚えてるってさすが、商売人の鑑。私も今日これから美容院に行く予定なのだが、指名の美容師さんがいつも私の話の内容を覚えててくれて嬉しい。メモでもあとから書いているんだと思うのだが、私は半年に一度ぐらいしか行かないのに、なにげない振りで私の前回言っていた内容の話題を振ってくるので感心する。かといっておしゃべりなのではなく、とても、それこそ「空気を読んで」適切に話しかけたり放っておいてくれたりする。まだ若いお兄ちゃんなのに(でもってけっこうイケメン)。私はすっかり彼のファンで…イケメンだからじゃなくて話を覚えていてくれるという点で…彼が休みのときには行かないし、もし彼が別の美容室に移ってもついて行こうとさえ思う。
そして私自身もサービス業(英会話講師)のはしくれとして、見習わなければと思う。

つまりどういうことかというと、一番重要なのはコミュニケーションだということだ。そしてそれは言い換えれば、相手のことを思う、ということなのである。


posted by おーゆみこ at 16:14| Comment(2) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月04日

【てっぱん】第60話 とりあえずあらすじ

遅くなりましたが、とりあえずあらすじのほうだけUP。私評部分は金曜のを書かないと先行できないのですみません。

<初音が店でお好み焼きのタネを混ぜている。え、なんで?と鉄平、あかり。初音は、村上一家にお好み焼きを焼こうというのだ。
「娘の…遺言やさかいな。あの子には…もう焼いてあげられへんけど…」
そして皆の方を向き
「みなさんにお世話になった、ほんの感謝の気持ちです」
そんな大層なモノではない、どこのお母ちゃんにも焼けるものだ、だが
「今日は心を込めて、どこにも負けん味、焼かせてもらいます!」

並んだ5枚のお好み焼き。

下宿の食堂では住人たちがこっそり様子をうかがっている。みな夕食のお預けを食らってお腹を空かせている。伝がやってくる。
「な、な、なんで初音はんが焼いてるんや」
「おいわいみたいです」
と笹井。

「おばあちゃんのお好み焼き、今もファンが多いんよ。20年も前に食べた味じゃのにね」
店から聞こえてくるあかりの声に、ひそかに自分を指さしている伝。

初音のお好み焼きをほおばる村上一家。ぶち美味い、と感動する鉄平。
「千春さんのこと思い出すわ。おなかぺこぺこじゃった千春さん」
「お母ちゃんのお好み焼き、食べてもろうたんじゃよね」
「おいしいおいしい言うて、今にも泣きそうな顔して…。あんとき、本当に食べたかったんは、この味…。お母さんの味じゃったんですね…」
うつむきながらも微笑む初音。そして
「お願いがあります。うちにも…呼ばれさしてもらえませんか?そちらさんのお好み焼き。千春が…おいしいおいしいて、呼ばれさせてもらった味を…」

真知子は喜んで作り始める。自分も母に教わったのだという。鉄平にとっても久々の村上家のお好み焼きだ。
食べる初音。
「おいしいです!これが…お母ちゃんの味…」
「うん!」
とあかり。
「千春が…皆さんの家族にしてもろた、味やね…。はあ…。とても……。あったかいです…」
涙声の初音。
「おおきに…。千春を、一人にせんといてくれて…ほんまに、おおきに!」
頭を下げる初音。真知子は自分も涙を拭き、ほかの皆にも勧める。

「千春ちゃん…食べたで、お母ちゃん。あんたが食べたお好み焼き、ここの鉄板で焼いてもろて、20年ぶりに食べたで…」
伝がひそかにひとりごちている。

初音は自分のと真知子のを一切れずつ切って、お供えしてきます、と母屋に行く。
そこで初めて下宿人たちの夕食をすっかり忘れていたことに気づく初音。お腹を空かせつつも黙って食堂で様子をうかがっていた一同を見て
「ああっ!! か、堪忍な!」
「い、いえ、僕らのことは気にせんといて下さい」
と徹。だが滝沢のお腹の鳴る音が響き渡る。
「悪いな、すぐに晩ご飯の支度するさかい、待っててな!」

「なぜか」そこにいる岩崎が滝沢の腹を指して
「Gシャープですね」

初音は仏壇に2切れのお好み焼きを供える。真知子の味が頭に蘇る。
「あのとき本当に食べたかったのはこの味…お母さんの味じゃったんですね」

初音は下宿人たちに、お好み焼きを夕食にすると告げる。走って我先にお店の方に行く一同。
「悪いけどあんたも手伝うてや。ぎょうさんの人お腹空かしとるのに、ほっとくわけにはいかんやろ」
とあかりに言う初音。
「あんたは尾道の焼き。これから2人で、お客さんさばいていかなあかんのやさかい」
(欽也)「てことは…?」
(あかり)「おばあちゃん!一緒に焼いてくれるの?」
「ただし、店の主はあんたや。うちは気が向いたときしか店に出えへん」
あかりは初音に駆け寄る。
「おばあちゃん!」
伝は感極まった声で
「初音はん、あんたよう決めた、めでたい!」

鉄板に並ぶ、初音とあかりのお好み焼き。大喜びの一同。美味しそうな焼ける音。

焼き上がり、
「お待たせ〜!」
と初音が言うと、伝が
「わしじゃ、わしだ!わて、呼ばれます〜〜!」
顔をくしゃくしゃにして泣きながら食べる伝。

みんなの笑顔。
ほほえむ真知子と錠。
(あたらしい、「おのみっちゃん」の誕生ですわ)>


posted by おーゆみこ at 23:04| Comment(3) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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