2010年12月15日

【てっぱん】第69話 すべて愛しくてならない #nhk #teppan #drama

きゃー岩崎センセすてき。

<伝は美咲を連れて昼も夜も「おのみっちゃん」に来ている。あかりと鉄平はお得意さんということで有り難がるが、初音は、同じものばかり食べさせて、と伝に嫌み。伝は自分は何も作れないから仕方がないと言う。
あかりは伝たちにウーロン茶をサービス。
「大事な大事な、4枚様じゃけえ!」
「4枚様?」
2人で昼と夜に合わせて4枚、毎日食べてくれるのだ。

そこへ岩崎が登場。
「いらっしゃいませ、1枚様!」
「1枚様?」

岩崎は美咲に話しかけ、可愛い服着てるじゃない、と言う。
「私の趣味と違うわ。おじいちゃんが勝手に買うてきてん」
「せやから一緒に行こう言うたやろ」
「確かに、似合ってないね」
と岩崎。ええっという顔になる伝。
「…こういう服には、そういうふくれっ面は似合わない」
いつもの調子で気障に言う岩崎。すると美咲は
「お兄さん、自分のこと、格好ええと思ってるやろ」
岩崎はまったくひるまず
「うぬぼれてはいないけど…。よく言われる」
そして、美咲に「クリスマスLIVE」と書かれたチラシを渡し、よかったらおじいちゃんと聞きに来てよ、と言う。すると意外にも美咲は興味を示して岩崎のそばに行き
「お兄さんも出るん?」
「僕はね、指揮者」
あかりが嬉しそうに
「美咲ちゃん、音楽好きなん?」
と声をかけると
「このおにいちゃんと話してるんや」
とにべもない。岩崎はあかりに、今週からコンサートの練習を始めるからこの子と一緒に練習に来たら、と誘う。
「君が来てくれたら、浜勝さんも喜ぶと思うんだけどな」
「そういうたら、社長さん、どうしとるんやろ?」

浜野は夜遅くまで事務所に残って仕事をしている。削り機のメンテナンスをしていたという栄治がやってきて声をかける。
「まだ気にしてはるんですか」
「役立たずて言われたからとちゃうで。そのな…」
「……。男って、あほな生きもんですわ。社長、しっかりすんのも、ほどほどにしてもらえまへんか」
「え?」
「あんまりしっかりしてもうたら…引退してまいますから…小夜子さん」
「神田さん…もしかして?」
小夜子がいつも座っている席に小夜子の幻影を見る栄治。

尾道。欽也は真知子に2つの弁当箱を返し、明日もまたお願いしたいと頼む。錠は、年上の彼女ができたのだと思い込んで、いつ紹介してくれるんだとからかい顔で聞くが、欽也は
「何か勘違いしとらん?そういうアレとは違うんじゃ」
「ええから、今度連れてこい!」
「…それができたら…心配いらんけどの…」
「否定するとこが余計アヤシイの!ははは」

返してもらったお弁当箱は綺麗に洗ってあり、中に南天の小枝が入れてあった。
「なんじゃろこれ、どういう意味なんじゃろね?」
と真知子。

その南天を久太と隆円にも見せている錠。2人とも南天の意味は分からない。
(隆円)「この赤い実は、のどに効く言うけどのう」
(錠)「ほうかほうかほうか!のど労ってくれいうことか!欽也、ほら、営業で声からしとるけえの」
(久太)「しかし時代は変わったのう!いまどきは男が女に弁当を差し入れするんか」
(隆円)「それを真知子ちゃんに作ってもろとるいうんは、情けないのう!」
(錠)「そう言うな、できるもんがやりゃええんじゃ」
となにやら穏やかに微笑む錠。そんな錠を久太と隆円が意外そうに見つめる。
(錠)「なんじゃ?」
(隆円)「いつものお前なら、料理のできん嫁なんかいらん!言うとこじゃ」
(久太)「ほうよ!会うたこともない娘さんを、えらい気に入っとるの?」
(錠)「真知子があれほど喜んどるんじゃ!ええ人に決まっとるが!」
南天の小枝を愛しそうに見る錠。

あかりは徹に、欽也に彼女ができたらしいと両親がそわそわしているという話をしている。徹は、民男もあと何年かしたら彼女を連れてくるのかなあ、とふと遠い目。あかりは、民男が彼女を連れてきて紹介している場面を想像する。その彼女は美咲だった。
妄想中のあかりは
「おねえちゃん」
と声をかけられ、それが美咲だったので
「うぎゃあ!」
と素っ頓狂な声を上げて驚く。美咲は、今日はねえちゃんとこ泊まるわ、と一方的。

伝の部屋には鉄平。
「わがまま放題言って!親の育て方が悪いんじゃ」
「そう言われたら辛いのわしやがな…」
「え?」
「美咲の親育てたんはわしや…。ほんものの役立たずは、わしやな…」
「………」

美咲はあかりの部屋で勝手にあれこれ見ている。トランペットのケースにも手を出し
「田中千春って、だれ?」
「うちの…うちを産んでくれた人よ」
「もったいつけずに、お母さんて言ったらどう?」
「……そうじゃね!」
「ということは、あの怖いおばあさんの娘いうこと?」
「うん。うち…18になる前まであのおばあちゃんと会うたことなかったんよ」
「この人、おばあちゃんとけんかしてたん?うちのお父さんとおじいちゃんみたいに」
「喧嘩…したままじゃったんよ。美咲ちゃんの言うたこと、当たっとる。うちはおめでたすぎるんかもしれん。ほいじゃけど、うち、自分が会える人とは仲ようしたいと思うとる。同じ一日じゃったら、笑って過ごしたいけえね!」
「そういうとこが鼻につくねん!」
美咲は勝手にトランペットのケースを開け、トランペットを取り出し、マウスピースも付けずに吹こうとする。これ付けないとならないよとあかりがマウスピースをさしだすと
「それぐらい、知ってる!」
そしてマウスピースを付けてまた吹こうとするがやはり音は出せない。
「これ、壊れてるんと違う?」
「ううん、ちゃんと鳴るよ」
じゃあ吹いてみて、と美咲が言うが、あかりは今夜はもう遅いから、近所迷惑やと楽器をしまう。
「…ねえちゃんも、つまらん大人や。言い訳ばっかり」
美咲はふてた様にその場にうつぶせになってしまう。
「そんなに、聴きたいん?」
「………」

あかりは結局美咲と一緒に商店街バンドの練習場所に行った。岩崎が入ってきて
「君!来てくれたんだ」
「はい」
すると美咲が
「連れてきたったで!」
「え?」とあかり。だが岩崎は美咲に
「ありがと」
なんとなく嬉しそうな美咲。それを見てあかりも微笑む。だが美咲はすぐにつまらなそうな顔にあえて自ら戻してしまう。

「赤鼻のトナカイ」を練習中。あかりは、背中を向けたままの美咲が気になって自分の吹くべきメロディを吹き損なう。それで岩崎も美咲のことに気がつき、演奏を中断して美咲に声をかける。
「一緒にやってみる?」
「え?」
指揮棒を美咲に渡す岩崎。美咲の目がかすかに輝く。

伝は台所でなにやら下ごしらえ中の初音に話している。
「初音はんとあかりちゃん、うまいこといったのにな…。何が違うんやろ」
「うちらかて最初は、えらいもめたわ。あんさんらはまだそんなに一緒におらんやろ」
「時間かけたらなんとかなるんやろか?」
「手ぇかけることやな」
「え?」
「あんさん、手間暇かけたもん、いっぺん食べさせたったらどないや?食べるもんだしたら、ちょっとは間持つで」
「けどわし、料理なんかしたことないで…」
「そういうたらあんさん、家のことも子育ても、み〜んな任せっきりにしてはったさかいな」
「そら、わし外で働いとったさかい…」
「やっぱりあんさんには無理やな。やめときやめとき。包丁なんか持ったら怪我するだけや」
「わし大工やで!刃物扱うんは得意や!」
「無駄なことはせんとき。孫の機嫌取ろうとして命落としたらあほらしで」
「何を言うてんねん!料理ぐらい、作ったるわい!」
初音はニヤリとせんばかりに伝を見て
「言いましたな」
「あ…」

美咲が指揮をして赤鼻のトナカイ。岩崎はそばで「赤鼻」とトナカイの角をつけている。
「上手いよ。ん?ちょっと速くなってきたかな?」
美咲の指揮は速くなり、バンドのメンバーたちはそれに合わせてどんどんテンポを速める。楽しそうな美咲>

「なぜか」岩崎潤がここまで素敵なキャラだったとは。
ギャグ要員ではあるかもしれないけど、ここにだって重要な示唆はある。それこそ、いつだって
「機嫌良くいよう」
である。
そういや東村アキコさんの漫画にもこういうキャラが必ずいるな。イケメンでキザなナルシストだけど天然で、ぜったいめげないしいっつも上機嫌。
心和む。

あかりもヘンにお説教したりもせず、けどキレたりもせず、自分語りもせず、なんてエラいんだ。
初音さんも初音さんで、言わなきゃならんことをびしっと言うのがさすが。

もうなんというか、どのキャラを見ても愛しくてたまらない。

美咲ちゃんだってね。心閉ざしている訳じゃない。SOS発しまくっている。そうしたら誰かが手をさしのべてくれるのだ。そのさしのべた手を、ときには警戒して拒否してしまったりしても、基本的にはオズオズと握り返して来る子なんだろう。
というより美咲ちゃんの魂は、もうおじいちゃんにも、あかりにも、岩崎先生にも、すでにしっかり抱きついて、しがみついている。そしてもちろん、お母さんやお父さんにもしがみつきたい。

ああ、なんかもう言葉にならないなあ。なにを言っても陳腐になりそうで。
リアルじゃなくて、ファンタジーにすぎなくて、設定が甘いドラマかもしれなくても、そのままストレートに愛があふれ出して包んでくれるので、見ているだけでただ幸せになってしまうではないか。
ありがとう。

南天の枝を入れた主はたしかに「若くない」人なんだろうな。優しい欽也は、独り暮らしのおばあさんと一緒にお弁当を食べているとかかもしれない。
誤解してるんるんしているのだとしても、南天の枝を見ながら「できるもんがやりゃそれでええんじゃ」という錠さんもまたたまらない。

ファンタジーとかいったって、妖精やら天使やらが出てきてふわふわしているアニメってわけじゃなくて、ドラマの中の登場人物は、ちゃんと人として存在しているし、違和感は全くない。これは「人間」の話にあたりまえだが他ならず、人間の優しさ、愛への信頼を思い出させてくれる。これがリアルであるべきなんだと思う。人間は、こうあれるはずなのだ。世界は、本来こうであるはずなのだ。




posted by おーゆみこ at 12:26| Comment(5) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月14日

【てっぱん】第68話 「甘え」は必要 #nhk #teppan #drama

「美咲」、やっぱ憎ったらしいのう!! (^_^;)

<美咲は伝のところにいると言い張り、伝も自分が面倒を見ると言う。美咲の両親は「やれるもんならやってみい」と捨て台詞を吐き、不愉快そうに帰って行った。

美咲は伝の部屋で、伝が作った木のおもちゃをもてあそんでいる。好きなの持って行っていいと愛想良く言う伝だが、美咲はつまらなそうな顔。そして鉄平を見て
「なんでお兄ちゃんがいるん」
伝が、いそうろうしているのだと言うと
「ふ〜ん。…独りが好きや、言うてたのに」
「え?」
「せやから、私らと一緒に住みたない、て」
「……」

鉄平は気を利かせて、きょうはあかりのところで寝る、と出て行く。

あかりの部屋で鉄平は、伝が
「嬉しいんだか困っとるんか、よう分からん顔しとったのう…」
と話している。
あかりはせっせと売り上げなどの計算をしている。

鉄平は部屋の外に出て
「泊めてくれ、いうて言えんかった…」
とひとりため息をつく。
洗面所に滝沢がいた。声をかける鉄平。
「おい、駅伝」
「なんや…」
いささかうんざりした顔の滝沢。
「俺は、大阪であかりを支える」
「妹に養ってもろうとるやん」
「ほいじゃけ、それをなんとかしてじゃの!」
「尾道帰って、親孝行でもしたらどうや」
「………」
言い返せない鉄平。
そう言った滝沢自身も、部屋でなにか憂い顔で考えている。

コインランドリーでひとり、どこに帰れ言うんじゃ、と独り言をいいながら身をもてあます鉄平。すると向かいの建物の前に人影が。浜野だった。鍵を開けようとしている。
「社長さん?」
「ああ。ここな、うちの商店街バンドの練習場になってん」
中に入る2人。
「思いっきり言われてもうたな、役立たずて」
と浜野。滝沢に言われたことが響いている。
「なんの苦労もせんと、親父の後継いで社長になったのはほんまのことや、けどそのあと苦労してる。社長になってなければもっと楽に生きられたわ…」
そして鉄平に、
「自分とこ、鉄工所やろ?どないするん?」
「親父のあと継ぐって決めた。けど、今はあかりを助けるんが先決じゃ。あかりにええとこ見せてやらんと」
「自分、いまええこと言うたわ!僕ら、アプローチは違うけど、目指すところは同じみたいや。お互いがんばって、売り上げ上げような!…足が速いだけのヤツに言われっぱなしは悔しいしな」
それを聞いて鉄平も決意を新たにした模様。

あかりはあかりで、初音に尋ねられた「あんたの店の売りはなんや」という言葉が気になっている。
だがそのとき、冬美のことが思い出された。
「おのみっちゃん、これからどんなことあっても、上だけ向いていこう。雨でも曇りでも、必ず星は見えるからね!」
天井に飾った銀色のモールと星たちを見上げるあかり。
「おのみっちゃん、がんばろね!」

鉄平は、出前をするというチラシを作って配っている様だ。浜勝まで来て小夜子に渡している。
「ご注文の電話もらえたら、30分いないにお届けにあがります!」
「張り切り病でも、流行ってるんか?」
「張り切り病?」
小夜子が指し示す方を見ると、浜野がせっせと営業の電話をしている。
「駅伝の兄ちゃんに、ガツンと言われたんですわ。苦労知らずの跡取り社長やて」
と密かに小夜子に言う栄治。
「まあこれで社長が一人前になってくれたら、私もやっと引退させてもらえるわ」
「引退?引退してどうするんですか?」
「さんざん会社にご奉公してきたんや…。女の幸せ…取りかえさんと」
「ここには、小夜子さんの幸せ、ないんでっか?」
「は?」
「…いや…」
それ以上言えない栄治。小夜子は浜野の張り切りぶりを目を細めて見ている。

真知子は昼食の残りをタッパーに詰めている。鉄平とあかりがいないので余ってしまう、つい作りすぎてしまう、と言っている。そこへ欽也がやってきて、明日弁当を作って欲しいという。
「2人分頼めるかの、一つは、少なめでええけ」
(錠)「何…?もうひとり、女の人か?」
(欽也)「ほうじゃけど…」
「もしかして、若い女の人か?」
「…いや…若くはないよ?」
(真知子)「年上の人ね?」
「……仕事先じゃ」
照れくさそうに去ってしまう欽也。
真知子と錠は、二人で弁当食べる仲ってどういうことだと言いながら、真知子はどこかうきうきと弁当箱を探し始める。

朝。美咲に田中莊での朝食を用意してやるあかり。民男が、この子誰、と聞くと
「わしの孫や、仲ようしたってな」
と伝。
「うん。ぼく民男」
だが美咲は返事もしない。
「た、み、お」
(美咲)「聞こえてる」
「めっちゃ感じええな」
と徹に向かって言う民男。
(徹)「はよ食べんと学校遅れるで」
(民男)「やって」
(美咲)「ええねん。学校行かへんし」
(民男)「なんで?」
美咲はまたも答えない。まあそういうときもあるわいな、と伝が取り繕う。
美咲は食事にも手を付けない。
(あかり)「食べんの?」
(美咲)「嫌いなもんばっかりや」
(民男)「好き嫌いはあかんで、僕かて頑張ってんのに」
伝は、にんじんならおじいちゃん食べたる、と甘やかそうとするが、やってきた初音はぴしゃりと
「いらんかったら、食べんとき!」
(伝)「食べるがな」
(初音)「この子に言うとんや。昔は、おなかすかして死んでいった人もおったんや。食べられるだけで感謝し!」
(伝)「そんな古い話したって、今の子には分からんで…」
(初音)「分からんからって、甘やかすんか?」

真知子は欽也のお弁当の話を電話であかりにしている。欽兄の彼女言うこと?とあかりが聞きかけるが、そのとき美咲が店に入ってくる。
「お腹空いて死にそうや」
あかりは慌てて電話を切り、美咲に対応する。美咲は豚玉、と言い、あかりが、まだ店を開けてないというと
「けちくさいこといいなや。お金やったらあるで!」
となんと5千円札を出し、
「釣りはいらんわ」
「……。無駄遣いはいけん」
「私のこづかいや。どう使おうと勝手やろ」
「5000円の儲け出すのに、何枚お好み焼きやかないかん思うとる?」
「そんなん知らんわ」
そこへ鉄平が入ってくる。あかりが顛末を話すと、
「ラッキー、臨時収入じゃん」
と鉄平。
「鉄兄!」
「遅なるときは、これで何か食べときって、お母さんがお金くれるねん。あ〜あ、つまらんわ」
(鉄平)「つまらんなら、学校いき!」
あかりは笑顔を作って楽しそうに
「このお兄ちゃんね、学校が大好きなんよ。あんまり楽しくて、1年多く行ったんよ」
「おい余計なこと言うな、そういうあかりだって給食が大好きで、日曜日も学校行きたいって泣いとったやろ?」
そんなやりとりにも興味なさそうに、美咲は勝手に鉄平の携帯を手に取り、待ち受けになっていた村上家の家族写真を見る。
「なあ、二人きょうだいなん?」
「全然似てへんやん。もしかして、親が違うんとちゃう?」
「………」
「冗談やって。でも私は、ねえちゃんみたいな人嫌いや。おめでたすぎて、いらつくんや。人生そんな甘ないで。今までがたまたまうまく行ってただけや。この店かて、たまたまおばあちゃんにお店借りて、仲のいい常連さんにちやほやされてただけやん」
(鉄平)「お前のう、分かった様な口聞くな」
そこへやってきた初音も
「誤解のない様に言うときますけどな、うちは、もらうもんはきっちりもろてます」
「おばあちゃん…」
「子供にまで言われてしもたな、甘い商売してるて」
(鉄平)「なんじゃ、かばっといて落とすんか」

あかりはまた少し無理して明るい態度を作り、1時間も早いのに店ののれんをかける>

なんにも分かってないくせに、自分だけが被害者の様な顔をしてえらそうなことを言う奴。この美咲ちゃんはほんとに「子供」で、何も分かってない自分を分かってないというのもまあ無理ないけれど、このまま大人になってしまう奴もいるんだよな。

もちろん子供の美咲ちゃんが、こんな年齢で背負いきれない悲しみを背負わされてしまっているがゆえなんだろうことは分かる。
同じことが駅伝君にも言える。ただ彼は、あかりたちが頑張っていることも見てきたので、人が皆のほほんとしていて、自分だけが辛い思いをしているわけではないことも分かってきてはいるから、自分の放った言葉が自分に戻ってきて、さらに自分をさいなんでしまう…ことにも気づいているだろう。

辛辣なこと、人をあえて不快にさせる様なことを言い募る人は、自分が何か満たされないものを抱えているゆえであることはほぼ100%真実だろう。ネガティブなことは言われた人ではなく言った人が傷つくようになっているのだ。だから言われた方は怒る必要はない。

少しドラマからずれるかもしれないが、最近読み始めた本に示唆的な寓話が載っていたので要約を載せる(私の別ブログに書いたもののコピペ)。

「深い森の中にある、輝く美しい寺院。中には何千枚もの水晶のような鏡が張ってあった。
一匹の犬がそれを見つけて中に入った。すると、何千匹もの険悪な目つきでにらむ犬にとりまかれた。この犬たちとすみかを争わなければならないと考えた犬は歯をむき出して吠え立てた。すると他の犬たちも一斉にそうしたではないか。犬は激怒してそのうちの一匹に飛びかかり、鏡に激突して首を折ってしまった。

別の犬がやってきて中に入った。たくさんの仲間がいたのを見て嬉しくなった犬はしっぽを振った。すると他の犬たちも一斉に嬉しそうにしっぽを振った。犬は大いに満足して、ちょいちょいここにきて仲間たちに会おうと考えた」


笑顔と感謝を発信すると、その分の笑顔と感謝が返ってくることを今私自身実感しているし。

さて、ドラマに戻ると。
あかりの商売は確かに甘いかもしれず、鉄平の態度も「ぬくぬく」かもしれず、浜野社長もボンボン丸出しかもしれないが、それを断罪したり、イライラするという人は、いったい何をどうすれば自分が納得するんだろうか。
人はそれぞれに自分の境遇がある。与えられた境遇のうちにはたしかに、多くの人と比べて恵まれている部分もあれば、そうでない部分もある。そのなかでやっていくしかないのだ。恵まれている部分には感謝し、足りない部分は補おうと努める。それしかない。人と比べても仕方がない。人と比べてイライラしている、なんてそれこそが「甘え」であろう。自分を一生懸命生きようとしていたらそんなヒマはないはずだ。イライラしたり怒ったりするのは時間の無駄。そこには何も自分を向上させる要素がない。まあそれをある種の「きっかけ」として発憤するぐらいはいいが、いつまでもイライラし続けたり、それを人にぶつけたり(そして返ってくるのは同じ種類のものだ)、スネたり、なんて、「ヒマ人じゃのう」と思う。もったいないのう、と思う。

本当は、美咲のような子供だってそうだ。子供だから分かってない、とは言い切れない。分かっている子供だってたくさんいるからね。
(それにしても民男くんの「めっちゃ感じええな」はグッジョブすぎる。民男君悟りを開いてしまったね)

そういえば昔同じ職場に、私よりずっと若いのに、そして可愛いのに、人生に疲れ切った顔の女の子がいたな。彼女はいかに自分が惨めな恋愛遍歴をしてきたかを、まるで自慢にすら聞こえる調子で愚痴るのが癖だった。若くて顔立ちは綺麗なのに、まるで偏屈な老婆の様な印象だったなあ。あのままじゃ幸せになれてないだろうなあ、今でも。そうそう、彼女がとりわけて嫌な印象を与えるのは、自分の愚痴に「まああなたたちには私の辛さ分からないでしょうけどね、私はいろいろ体験し過ぎちゃったのよ」なんてことまで言うし態度にもそれを表しまくってたからだな。あほくさ、と思ったなあ、その当時も。まさにこの美咲がそのまま大人(?)になったような人だった。

私は、ちりとてのときにも書いたが「甘え」を親の敵の様に断罪したがる人々にはどうしても違和感を覚える。与えられた境遇を最大限に活用することはもちろん甘えじゃないし、それにまた、甘えたからって何が悪いの? 私は、人生には甘えていいときがあると思う。甘えることにより、感謝の気持ちも自然に出てくる。甘え甘えられ、助け助けられ。それが人間の人「間」たるゆえんである。
ああ、もちろん、感謝とセットになっていない甘えはよろしくない。
私から見れば、美咲も駅伝君もよほど「甘えて」いて、その甘えに感謝が伴っていない分もっとたちが悪い。

ものすごく「マトメて」しまうが、私は最近、かなりはっきり分かったのだが、
「互いに感謝しながら機嫌良く生きるために人は生まれてきた」
のである。
それができる人が幸福で、できない人が不幸。
そしてそのできるできないは、「境遇」には全く関係がない。

こうはっきり分からせてくれたきっかけを作ってくれたのは
例の「美咲」(^_^;)なんだけど、ま、そう考えたらやっぱり感謝しなきゃね。
(^_^;)(^_^;)(^_^;)





posted by おーゆみこ at 11:35| Comment(8) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月13日

【てっぱん】第67話 「役に立つ」=「ひとをよろこばせる」ではない #nhk #teppan #drama

ううむ。

<今月の売り上げは40万あった。だが店賃や下宿代、初音自身のバイト代などを初音に支払うと、借金もやっと5千円返せるぐらいしかなかった。

月に60万は稼がなければならない、それに1日40枚は売らなければならない、と計算するあかりと鉄平。常連の千代子と厚子の前でも露骨にそんな話をしているので、そこにやってきた初音は、お客さんの前での売り上げの話するなんて嫌らしいなあとたしなめる。店賃を負けてくれと鉄平が言っても、甘えるなと一蹴。

尾道では、久太が支払いを少し待ってくれと昼食中の村上家にわざわざ言いに来る。昼を食べるヒマもないほど働いているけれどなかなか苦しいらしい。あかりたちはちゃんとやっているだろうかと案じる真知子たち。

浜勝。あかりがいなくなってから浜野は寂しそうで元気がない。また昔のふぬけに戻ってしまったとため息をつく小夜子。

初音は本格的に料理教室の講師を引き受けた。生徒は新婚さんや花嫁修業の娘さんが多いと小夜子。
「愛妻の手料理いうやつかいな」
「私には…縁のない世界でしたわ…」
「うちかて、この年になって人さんに料理教えるなんて思うてもみんかったわ」
「おのみっちゃんが、引っ張り出してくれたんですね」

夜。鉄板の周りにいるのは知人ばかりだ。根本と滝沢。だが滝沢は夕食を食べたから、と何も食べようとしない。一枚出るたびにマス目にスタンプを押していく鉄平。伝や笹井、神田や浜野にしきりにもっと頼めと勧めている。しかしみな、もう食べ過ぎで入らない、と苦しそう。だが
「あと3枚で40枚や!」
と喜ぶあかりを見て、もう1枚無理矢理に頼む浜野。いつも小夜子に売り上げ売り上げと言われているから分かる、と言う。
笹井に再び勧める鉄平。だが
「ぼくもいちまいぐらい売りたいです…」
(伝)「なんや、絵、売れてへんのか?」
「はい…」
(栄治)「そりゃ、お好み焼き売るより大変やわな…」

鉄平はさらに、何も頼んでいない滝沢に、ウーロン茶ぐらい頼めと言うが
「客に向かってその口のききかたはなんや」
「どこが客や?水しか飲んどらんじゃん」
「コーチが話がある言うからつきあっとるだけや」
(あかり)「鉄兄、けんか売らんとって!」
(滝沢)「売り上げ上げるより、無駄削った方が早いんちゃうか?こいつのバイト代とか」
(鉄平)「あほか。これ以上削られたらただ働きじゃ」
(滝沢)「ちゃうわ。お前を削るんや」
お好み焼きも焼けない、注文取って水ついでるだけじゃないかと滝沢。
「ま、まあそう言わんと。鉄は鉄でがんばっとるがな」
ととりなす伝。
「頑張っても…結果出さんと意味ないんと違います?」
(浜野)「そう急かしなや。まだ店始めて一ヶ月なんやで」
「やっぱり甘いな。なんの苦労もしてへん跡継ぎ社長は」
「なに?」
「売り上げ落ちても首飛ばへんから、のほほんとしてられるんや」
「ちょっと待て、なんでそこまでいわれな…」
「いらいらするんですわ!汗もかかんと、ぬくぬくしとるヤツ見ると!」
(栄治)「うちの社長になんてこと言うんや。こんな社長でもな、おれへんかったらなんか…」
言いよどむ栄治。そして
「何か困るかいな?」
と浜野本人に。
(浜野)「本人に聞きなや、もう!」
(滝沢)「なんやこの店は。おってもおらんでもええような、役立たずのたまり場か。ええ大人が、毎日毎日、他にいくとこないんかいな」
(あかり)「ちょっと!今のは、うちの店にも、皆さんにも、失礼や!」
「………」
滝沢は、失礼するわ、と言って立ち上がって去ってしまった。
「なんじゃ!駅伝のエースじゃけ言うて…」
「すみません!」
頭を下げたのは根本である。チームが実業団駅伝に出られるかどうかが滝沢にかかっている、だが他のメンバーが追いついてこないという。それで、結果を出さなければチームにいる意味がない、と滝沢は焦っているのだという。
「おってもおらんでもええ、役立たず…か…」
「………」
伝が独り言のようにいうと、他の連中が押し黙ってしまう。
「ああ、いや、わしのこっちゃで、わしのことやがな〜!ははは…」

そこへ戸が開いて、小学生ぐらいの女の子が一人で平然と入ってきた。
「時間つぶしや。かえってくるまでここで待たせてもらうわ」
「ああ!」
立ち上がる伝。女の子に近づく。
「美咲…美咲か?」
「孫の顔忘れたん?」
(あかり)「え?で、伝さんの、お孫さん?」
「三年ぶりや…」
(あかり)「三年?!」
「うちの親と、おじいちゃん、仲悪いねん」
あっさりなんでもないことのように言う美咲。
「え、いや、いらんこと言いなて…」
「おじいちゃんが同居断ったからや」
「もうええて…」

「伝さん、お孫さんの話なんかいっぺんもしたことなかったのに…」
後片付けをしながらあかり。
「うちは…自分に孫がおることも知らんかったわ、18年近くも。それより、店大丈夫かいな。このままやと持たんで」
前はお酒だしていたのだろうとあかりがいうが、お好み焼き屋ならお好み焼きで勝負しろとにべもない。
「あんたの…店の売りは、なんや?」
「売り?」
「なんや…。そんなことも分からんと店やってんのか…」
そのとき伝の家のほうから男の声がした。
「親父が呼んだんか!」
「そんなことするかいな」
「美咲、帰るで」
「いやや!」
(伝)「美咲が学校行ってへんの、なんで知らんかったんや?」
「これは…うちの問題や。親父は口出さんといてくれ」
美咲は、母親の百合子が帰ろうと言っても、おじいちゃんと一緒にいる、と言い張る。
「おってもおじいちゃん、何もできへんねやから」
と父の健一。
「………」
伝は美咲の手をつかみ、挑戦的に健一を見る。
「なんや?」
「美咲はわしが預かる」
「………」>

よりにもよって、いま「美咲」って名前は私にとってキビしーんですけど…漢字も一緒…。_| ̄|○
…ってごくごく個人的な事情でした(ま分かる人には分かるでしょうが)。
しばらくこの絡みのあらすじを書くたびかすかにズキズキするのう。_| ̄|○

ま気をとりなおして。
「役に立たない」
これは痛いね。

LIMITさんに勧めていただいたPHPを半分ぐらいまで読んだが、その中でやなせたかしさんも書いておられる。
「人間にとって、生きていく最大のよろこびはひとをよろこばせることだ」

だが、「ひとをよろこばせる」は必ずしも「役に立つ」と同義ではない。ああそうか、ここがポイントかもしれない。「役に」なんてたたなくたっていいのだ。具体的な役に立たなくても「人を喜ばせる」ことはできる。

たとえばミモフタもなく言えば、あかりは浜勝を辞めないと頑張ったとは言え、初めから半ば無理矢理雇ってもらったようなもので、人件費という点から言ったらあかりは辞める方が浜勝にとっては良かったかもしれない。まあ半年でかなり「役に立つ」ようになってはいたのだろうが。
だがたぶん、あかりの存在が浜野に「よろこび」を与えていた。必ずしも「恋」ではなくともだ。

そして鉄平。鉄平はあかりを助けているつもりでいる。だが滝沢の言うように、やはり人件費とかを考えれば必ずしも助けになっていない。「役に立って」いない。
けれど真知子も、あかりのそばにいてやる鉄平を認めている。そう頼んでもいる。鉄平がいることで、あかりはやはり心強いのだ。自分はひとりじゃない。そう思って「嬉しい」。喜べる。

まあ私と一緒に住んでいたあのひとも、こう言ってはなんだが「役に立って」いなかった、いろんな意味で。でも私は嬉しかったから一緒にいたのだ。だがまあここ数年はそれも怪しくなっていたから、仕方ないんだよね。…とまた思い切り自分語り。

そうか、やなせさんは「人の役に立つ」「人のためになにかする」ことが「よろこび」だとは言っていないね。単純なようで深い。「ひとをよろこばせること」にはいろいろな在り様があるのだ。そこにいるだけでいい、それで私は喜べる。そういう在り様も確かにあるのだ。それどころか、世界のどこかにいてくれるだけでいい。それでもいいのだ。それどころか、今はあの世であっても、かつていてくれたという、その思い出をくれただけでもいい。それでもいいのだ。

「美咲」ちゃんにも幸あれ(^_^;)(^_^;)(^_^;) イヤ、ドラマノハナシデスヨ。

P.S. 先週金曜土曜の分がまだですがスミマセン…。
posted by おーゆみこ at 12:45| Comment(1) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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