2010年11月30日

第56話 執着を手放しさらに愛する #teppan #nhk #drama

個人的にいろいろ滲みすぎ…。

<民男が置き手紙をしていなくなった。だが動揺する徹たちを横目でみている初音はなぜかうっすらと微笑みさえ浮かべている。
徹は、民男はずっと母親といたかったのに我慢していたのだろうと言っている。なにも言えない下宿人一同。

一方尾道では、隆円父が千春から預かったものを手に焼却炉の前に立っている錠。そこへ真知子がやってきて、声をかける。預かりを手にしていることに気づいた真知子は慌てて錠を止めようとするが、錠は、「こがいなものないほうがいいんだ」
と何かに憑かれたように言い続ける。

ややあってやっと少し落ち着いたらしい錠。真知子は洗濯物を干しながら
「お父ちゃん、なにをそんなに怖がっとる?」
「…怖がっとるわけじゃ…」
「千春さんの手紙から、逃げとるじゃろ?」
「ほんでも…手紙に、あかりのほんとの父親のことが書いてあったら…書いてあったら、お前はどうするつもりね」
「あかりに、ほんとのこと教えてあげる」
「お腹に赤ん坊のおった千春さん、ほったらかしたやつと」
「あかりが知りたい思うことは、ぜーんぶ教えてあげる。それがうちらの役目じゃ」
「どこのだれともわからんやつと!」
真知子は錠に近寄ってその手を引っ張り、
「立ちんさい!」
「な、なんじゃ?」
「あかりんとこ電話するんよ。あの子の声聞いたら、お父ちゃん一発で目覚めるわ、ほら!」
抵抗する錠。だがその矢先に電話がなる。仕方なく真知子は錠の手を離して電話に出るが、それがあかりからだった。
あかりは、用事ではないけれど声が聞きたくなったという。
「うちには、お母ちゃんも、お父ちゃんも…欽兄もいてくれるのー、思って」
誕生日に届いた家族の写真を見ながら言うあかり。
「いつでもみんな尾道におるよ。今もお父ちゃん隣におるわ、ほら」
錠と電話を替わる真知子。
「……あかり……悪かった。……すまんかった…」
「お父ちゃん?…どしたん?」
真知子がまた替わり、
「お父ちゃん年じゃけ、涙もろくていけんね」
「お父ちゃんが涙もろいのは昔からじゃ」
いつでも電話してきなさいと電話を切る真知子。背を丸めてぼんやりと縁側に座っている錠。欽也が焼きあがったばかりの焼き芋を持ってきて錠に渡す。
「どうね?今あかりの声を聞いただけでも胸がいっぱいになったじゃろ。これが手紙だったらどう?お父ちゃんあかりからの手紙、読みとうない?……これは、千春さんがお母さんに宛てたもんかもしれんのよ。田中さん、きっと読みとうてたまらん思うわ。あかりには、千春さんいう生みの母親がおるんよ。ほんとの父親がおるの、あたりまえのことじゃわ。ほいでも、あかりは、うちらがこの手で育てた子じゃけんえ。どんなことがあっても、村上真知子があかりのお母ちゃん、どんなことがあっても、村上錠が…あかりのお父ちゃんじゃわ」
「……すまんかった…。これ、田中さんのところに、届けよう」
「ほいじゃけど、お父ちゃんとお母ちゃんがそろって大阪行ったら、あかりもそれ、見とうなるんじゃ?あいつが傷つくようなこと書いてあるかもしれんので?」
と欽也。

そこへ鼻歌まじりに隆円が現れ、いきなり焼き芋に手を出している。隆円をじっとみる3人。
「なんじゃ? 怖い顔して?」

大阪。徹は民男の宿題の椅子を作っている。声をかけるあかり。
「中岡さん!」
「…情けない、釘一つまっすぐ打てません」
「中岡さん、やっぱり民男くんと一緒に暮らしたいんじゃ」
「…子供に同情されるような父親は、一緒におったらあかんのじゃ」
「……」

そこへ根本がやってくる。
「あ、まだやった?」
「まだ…って?」
「きょう民男くんの送別会やて」
そこへ浜野もやってくる。小夜子と栄治はいまプレゼントを選んでいる、という。電話するの忘れとった!と慌てるあかり。

とりあえず小夜子栄治もふくめた一同が食堂に集まる。なんで中止やの、と小夜子。
「民男くん、残ることになったん?」
「いや、あの、それが…東京の…お母さんのところに…」
とあかり。顔を歪めて座っていた徹はいきなり立ち上がり
「あかん…やっぱり無理や…」
そして台所の初音の方を向き
「大家さん…やっぱり僕、ここを出ていきますわ。…ここには民男との思い出がいっぱいあります。短い間やけど、ありすぎるんです。せやから僕…もうどうしてええか…」
すると初音は
「わかった。出て行きなはれ。せやけど、もしひょっこりあの子が戻ってきたら、どないしますねん。あの子が戻ってきても、お父ちゃんが待ってへんうちでええんか?それでよかったら、どうぞ、出てってください。さっさと出て行き!」
うなだれる徹。だがその瞬間
「父ちゃん引っ越すの?」
と民男の声。
「民男!!」
「お前…東京は…?」
「え?だってあした、学校やろ?」
「ほいじゃおまえ、東京でなにしてきたんじゃ」
と鉄平。
「話し合い」
「話し合い?」
「お母ちゃんと、東京におる新しいお父ちゃんと、3人で。ぼくな、大阪に残ることにしてん!…でも、休みの日は、お母ちゃんのところに行ったりするけど、それでもええ?」
「…うん」
涙顔でうなずく徹。微笑んでそれを見守るあかりたち。初音の微笑みも優しい。
「ごはんまだやったら、お父ちゃんと一緒に食べ」
初音の作るものとしては珍しく、子供が好きそうなハムカツのカレーを、皆に見守られながら食べる民男親子。

そこへ岩崎がやってきて
「民男くん、これを君にプレゼントするよ。ショパンの、別れの曲だ」
とあいかわらずキザなハズれっぷり。呼んだの忘れてた、と浜野。別れの曲についてうんちくをタレ始める岩崎だが、編集であっさり切られる(?)。

小夜子たちが持ってきた本枯れ節を手にとんとん叩いている民男。徹は、嬉しそうに民男のところに椅子を持ってきて
「見てみい、お父ちゃんの自信作や」
「でも宿題やで?ズルしたらあかんもん」
「ええから民男、ちょっと座ってみ」
ところが民男が座った途端、椅子は壊れて民男は後ろに倒れてしまう。
ああ、すまんすまん、民男大丈夫か、と抱きしめる徹。民男は、もう〜父ちゃん、と笑いながらも
「…嬉しい」
「ん?」
「めっちゃ嬉しいで!」
泣きながら民男をさらに抱きしめる徹。
「やっぱズルしたらあかんな、おしおきや!」
じゃれはじめる親子。

その様子を扉の外で密かに聞いている笹井、それを優しげな顔で見つめる滝沢。ややあって滝沢はそっと笹井の肩を叩き
「風呂、…いきましょうか」

田中荘の呼び鈴が鳴る。あかりが出ると、それは隆円だった。驚くあかり。

仏壇の前でお参りする隆円。ともに手を合わせる初音とあかり。仏壇にあった写真を手に取り、
「おお、懐かしい写真じゃのう!」
と隆円。その写真見たことあるのかとあかりが聞くと、
「見たことあるも何も、カメラマンはわしじゃ!」
どこでこれを、と聞くと初音は
「入ってましたんや、娘のラッパと一緒に」
「ああ、千春ちゃんのトランペット」
「家出の時、唯一持っていったもんです。尾道の古道具屋で、ほこりかぶってましたけどな…」
「今はそれ、うちが持っとるんよ」
「ほうか。あかり、ちょっとそれ見せてくれんかの」
あかりがトランペットを取りに行って席を外したすきに、初音に例の手紙らしきものを差し出す隆円。

「………」
じっと見つめ、どこか怯えたような顔になる初音>

優しさがあふれるドラマ。
(どうでもいいけどツイッター上で最近やたらと大量のネガキャン(?)をしている人がいるけど、あの人はいったい何と戦っているんだろう…やっぱりお気の毒な方じゃのう…)

民男との思い出がありすぎて、ここにいられない、と言う民男パパに号泣。自分のことがかぶりすぎて今はヤバい。
でも民男くんは帰ってきた。よかったね! 民男くんの「嬉しい」でまたも涙腺大崩壊。お母さんも本当は一緒に暮らしたいのだろうけど、たまに会える、ってことで納得してくれたのだな。徹さんには今民男くんがそばにいることが必要。愛はそばにいなくてもある、と昨日書いたけれど、そばにいてもらうことが必要なときもある。お母さんには、遠くてもときどき会えるのでも大丈夫。

初音さんも、「いつか帰ってきたときに、お母ちゃんが待っている」状態にしようと思ったのだろう。あかりがかつて言ったように、開かずの間も、消したかったのではなくそのまま取っておきたかったのだ。それを思うとまたしても切ない。もう帰ってくることがないのだ。だがあかりという形で「帰ってきた」とは言える。
ここからがますます「離れていても、愛がある」話の真髄になっていくはずだ。

「執着」ではない「愛」。

これがこのドラマのテーマなのだろう。自分一人のものにしておきたいと閉じ込めた瞬間に愛は執着になる。だが執着を手放すと、実は愛に包まれているのがわかる。
あかりも初音さんも、尾道のお母ちゃんもお父ちゃんも、民男くんと徹さんも、とにかくみんなみんな、それをしようと頑張っている。執着を手放して、さらに愛すること。

今まさに、私も自分がそのテーマと取り組んでいるのだ。まだまだ執着を完全には手放せない。不安があるのはその証拠。心は行きつ戻りつだ。課題ができた、と思うこともあれば、ああ、まだダメだと思う繰り返し。けれど、きっと学び取れる。

民男くんの「ズルしたらあかんな」もけっこう深い。お母さんがいないことを友達に言えずに下手な芝居をしようとしてしまった(鉄平のアホなたくらみ (^_^;)とはいえ、それに乗ったのは民男自身だものね)のも「ズル」である。

もうひとつこのドラマのテーマだと思うことは、
「ちゃんと伝える」
ということだ。
勝手に人さんの気持ちを決めつけない。という台詞が何度も出てくるが、その通り。ちゃんと聞き、ちゃんと伝える。民男くんも立派にそれをしたよね。

自分でも自分の気持ちをちゃんと聞いていないことがある。ごまかしたり、気を紛らわしたり。
それで一時的にはより辛くなることがあっても、自分の気持ちと向き合い、それを受け止め、そしてそれを解放し、伝えるべき人に伝えていく。それが大切だということ。

私はいま個人的にもそれを痛感している。

「だからあなたはいまでもひとり」(ジョン・グレイ)
という本を読んでいる。悲しい別れを体験している人のための本で、今の私に必要。それによれば、まず悲しい気持ち寂しい気持ち、それどころか怒りや恐れとも、しっかり向き合い味わい尽くさなければ癒しは始まらないという。
私は未だに、泣き、不安におののき、そして人に(別れたその相手当人まで含む)甘え、その感情を放出しまくって生きているが、それでほんの少しずつ癒されている。
このドラマで涙を流しまくるのも癒しのプロセスとしてはありがたい。滲みすぎてつらい部分もあるが、自分のことで泣くよりは痛みが少ない。それでも癒し効果はたぶん抜群だ。

いつものことながら、テメー自身のことに係いすぎの私評になってしまって申し訳ないが、今はますます、自分の現状と切り離して考えることができず、それどころか、勝手ながら私にとってはドラマが私に対する天からのメッセージだぐらいに思ってしまう。ひとりよがりご容赦。

**余談**
根本さんは、あかりちゃんの誕生日に自分だけプレゼントなかったきまり悪さがよっぽどトラウマになっているんじゃのう(笑) なんか根本さんのことも気になるのう。


posted by おーゆみこ at 13:01| Comment(1) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月29日

【てっぱん】第55話 愛は「そばに」なくてもいい #nhk #teppan #drama

しみすぎる……。

<徹と民男の母は田中荘で話している。民男の机の椅子に座っている民男母は、民男を引き取りたいという。再婚相手がいい人で、民男を可愛がってくれると思う、と。そう言いながら無意識のように机の上のハンカチをたたむ母親。
「……。わかった…」
そういいながらこっそり左手の薬指にまだしていた指輪を外し、脇に隠す徹。
母親は、私から民男に話すというが、徹は
「いや、僕が言う…。それぐらいは、させてくれ」

あかりの店では民男が鉄平と将棋をさしている。長引いている徹たちの話し合いを気にしている大人たち。栄治と小夜子はひょっとしたらよりを戻すんじゃないかなどと話しつつつい声が大きくなる。それをたしなめるあかり、一番気にしてんのは、あの子や、と根本。

そこへ徹と民男母がやってきた。母親を駅まで送っていってやれ、と徹。民男は母と手をつないで行く。その後ろ姿を見守る徹。その表情になにかを感じとったらしきあかり。

尾道では、龍円の父親が残した書付の封筒の中身を皆で気にしている。だが簡単に開けられない。遺言などの重いものであると認めたくない錠や欽也は、お札とか破魔矢とか言い出す。
だが真知子は冷静に、それを初音さんに届けなければという。龍円や久太もそれに同意。
「千春ちゃんがあかりちゃんに遺したもんかもしれんじゃろ」
「あかりに?」
「ああ。たとえば…あかりちゃんの本当の父親のこととか」
「父親?!!」
錠の血相が変わる。
なにか思い当たることがあるのか、複雑な表情になる龍円。

大阪。食堂で、鉄平、滝沢、笹井、そして根本までが息をひそめてお茶を飲んでいる。あかりがやってくると、指を口に当てて静かにという仕草の鉄平。
「どしたん?」
すると初音が
「あんたのいっちょかみ、人さんにも、うつるみたいやな」
「?」

見ると、縁側で民男と徹が話しているのだった。
「東京行って、お母ちゃんと一緒に暮らし」
「…父ちゃんは、それでええん?」
「父ちゃんのことは気にすんな!」
民男の肩に手をかけ顔を覗き込み
「お前にとったらな、東京に行くのが一番ええんや」
「………」
黙りこくる民男。


「民男の母ちゃん、東京に来い言うたんか…」
食堂で聞いている鉄平。
「…なんで部屋で話さへんねん…」
と滝沢。
「おひさまのしたで話さないと…涙が出てしまうんですよ…」
と笹井。
「…切ないわ!…」
すでに涙声の根本。

立ち上がり、民男の肩に手を置く徹。だが民男は何も言わず、部屋に行ってしまった。
「民男くん!」
後を追う笹井。
徹がやってきたので、鉄平は慌ててあかりに茶を継いでやり、滝沢と根本も場をつくろうように茶のおかわりを頼む。
「みなさん、お騒がせしました!」
笑顔を作って言う徹。
「え?なんかあったんか」
わざとらしいと分かっていつつも(←たぶん)ごまかそうとする鉄平。
「民男を東京へ行かせます」
「………」
すぐに何も言えない一同。
「民男くん…それでええって?」
尋ねたのは根本だ。
「きっと…分かってくれるはずです」
「中岡さんは? 中岡さんは民男くんと一緒にいたくないんですか?」
とあかり。

民男はひとり、洗濯場干していた洗濯物を取り込んでいる。笹井が声をかける。
「民男くん…わたしといっしょに、絵、かきませんか」
「…そんな気分とちゃうわ…」

部屋へ戻る民男。洗濯物をたたみ、アイロンをかける。
机の上にあった母親が畳んでいったハンカチを手にして考えている民男。
机には、かつて母親が書いたらしいピンクのカードのメモ。「ハンカチはもちましたか?ティッシュはもちましたか? ケイ帯電話はもちましたか? ボウシはかぶりましたか?」

「女房と別れるとき、民男はぼくと一緒にいると言うてくれました。ぼくが可哀想で一人にでけへんて。こんなだめな父親なのに…」
あかりたちと話している徹の声がかぶる。
民男はひとり、部屋でごろんと横になって考え込んでいる。

「親として…失格です」
「そんなことないです!中岡さん、がんばって仕事しとる!ちゃんと民男くんのお父ちゃんやっとるじゃないですか!」
とあかり。
「自分に負けたら…あかんで」
と根本。
そこへ何も知らぬ伝が
「民男くん、できたで!」
と言って入ってくる。が、ただならぬ空気に驚いた様子。
「なんや…お取り込み中かいな。…民男くんに頼まれてたやつ…材料できたんやけど…」
「あ、あの、椅子か!」
と鉄平。
「椅子?」
と徹。
図工の宿題だが、民男が失敗したのを伝に頼んで作ってもらえと鉄平が言ったところ、ずるはいやだと民男が言ったらしい。
「あいつ意外とまじめじゃけえの」
「…知りませんでした…。民男は…母親のところに、東京に行かせます」
もう来週中にでも送り出す、という。

民男は笹井の部屋にやってきた。
「なあ、おっちゃん、絵描かして」
「いいですよ〜」
笹井は自分が描きかけていた、黄色く塗ったキャンパスをためらいもなく民男の前に差し出す。
「これ…おっちゃんのやん」
「続きをお願いします」
「ええの?」
「はい」
絵の具を差し出す笹井。
「ほな行くで!」
民男は赤い絵の具をつけた筆で、大きな丸を真ん中に描く。そしてそれを塗りつぶしていく。大胆な筆遣いに笹井も興奮気味。
「なあおっちゃん、東京って行ったことあるん」
「…ええ」
「おもろいとこなん?」
「……。ひとによっては」
「………」
だまって丸を真っ赤に塗りつぶし続ける民男。

夜。あかりは初音に
「おばあちゃんは…どう思う?民男くんのこと」
「あんたが心配せんでもあの子は幸せや。あの子といたいと言うてくれる親が二人もいる。あの子も、二親どっちも慕うとる。ましな話や。親を恨んでた子に比べたら…」
「……千春さんのこと?…人のきもち……勝手に決めつけんとって…」
「…そやったな…。うちがいつも、あんたに言うてることやったな」
「………」
あかりは何も言わない。初音の表情は複雑だ。

そしてしばらく経って。鉄平がいつものように鼻歌まじりで何かを持ってやってくる。送別会の準備じゃといって、壁に「がんばれ民男 負けるな東京」と書いた紙を貼っている。夕方からなのに、あまりはりきらんでよ、とあかり。
そこへ徹がやってきた。
「すんません!送別会は中止です」
民男の置き手紙があったらしい。
「おとうちゃんへ おかあちゃんとこ行ってきます」
驚く一同。苦悩の表情の徹。

一方尾道では、焼却炉の燃え盛る火の前で、あの書き付けを持って立っている錠の姿。
(おとうちゃん、なんぼなんでも、それはあきまへんで〜!)>

月曜だからと油断していたら、開始1分でいきなりやられた。まだしていた結婚指輪をこっそりはずす民男パパの姿に嗚咽。いや、普通はここではそんなに泣かないだろうけど、今の私にはドツボ。

そしてその後、だまって洗濯物にアイロンをかける民男くんの姿にはもう堪らなかった。声出して号泣。

私は子供がいないから、今回の自分の境遇ではとりわけ寂しさがひとしおなのだが、子供がいてこのように別れる人々の辛さ(子供だけではなく両親とも辛いだろう)を思えば、それこそ初音さんの言うように「まし」なのかと思うこともある。でも半面、子供がいたらそれこそ「かすがい」になったのかも、とも思うし、それでも子供がいるからと憎みあっていても別れられない夫婦というのもいて、それも辛かろう、とか、頭がぐるぐるする。

だが、結局、そんなふうに、どっちがより辛いとか「まし」とか、ないのだ。人を励ますためであっても、自分に言い聞かすためであっても、幸せも不幸せも、ある「境遇」がだれかと比べて「まし」も「よりひどい」もない。そう考えてはいけないのだ。

それに、この民男くんのエピソードを見て…というより、これまでのドラマをずっと見ていて、そしておまけにこの私自身の今現在進行形で経験していることを通じて、分かりかけていることがある。
それは、「一緒にいなくても、愛はある」ってことだ。
愛する人と一緒にいること、手の届くところに愛する人がいるということ、それは本当に幸せなことである。だが、本当の幸せはそれではないのだ。

愛する人と物理的に一緒にいなくても、それこそたとえ「あの世」とこの世に別れてしまってさえも、愛を感じられること、愛を信じられること、それこそが幸せだ。
そしてもちろん、「愛する人」というのは、夫婦や恋人、そして「血を分けた」家族に限らない。

幸せや不幸せの軽重は、事実としての境遇にあるのではなく、その「愛を感じる能力」によるのである。私はかなりはっきりと分かってきた。人間としての「学び」の根幹はここにある。愛を感じる能力。それを学び、高めるために人はこの世にある。

あかりは魂として上級生だときのうのエントリに書いたがやはりそうだと今日も思った。愛を感じる能力が高い。初音さんはまだそこが「下級生」だ。境遇を比べて「まし」とか言っている時点でまだまだ ((^_^;)ウエカラメセン…)。

民男くんのエピがどう決着するのかまだ分からないけれど、この、「一緒にいなくても愛を感じる」結末になると私は信じている。もちろん、民男くんが徹さんのところに戻ってくるのだと思っているが、そうだとしてもお母さんを思う民男くんの気持ち、お母さんの気持ちを思えばそれがいわゆるハッピーエンドではない。だが、どういう「形」をとろうと、そこに愛があり、その愛はなにも損なわれていない、ということが感じられる結末になるはずだと思っている。

そうでないと私が困るのよ! (^_^;)
私はいま、自分自身はかなりそういう心境になりつつはあるのだ。まだまだ寂しい、孤独や不安を感じるときが多々あるが、少しずつ、「本当に分かってきている」気がしているので。つまり、「愛はあまねく在る」。

近くに在る愛に気づき、遠くに在る愛もはっきり感じる。

そのためには、自分こそが愛の泉にならなければならない。うわー気障、自分で書いてて照れくさい(〃∇〃) が、でもやはりそうなのである。愛は「与えてもらうもの」ではない。自分の中になければならない。愛は「感応する」ので、自分の中になければ感じられないのだ。

今、私もその修行中、けれど到達点はクリアになった気がしている。
…ま、今は自分に酔ってるだけかもしれまへんが (^_^;)。

それにしても、なにげにすっかり「参加」してる根本コーチがいい味。
posted by おーゆみこ at 14:33| Comment(2) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月27日

第54話 修行する魂としてはあかりが先輩? #nhk #teppan #drama

復活したとはいえ、土曜日は1日大忙しで対応できず遅くなってすみません。
******

すっかり軽妙なおもろいおばあちゃんになった初音さんが嬉しい。

<尾道からはあかりのところに、写真入りの手紙が届いた。あかりのためにわざわざ錠と真知子、欽也で撮ったのである。あかりは尾道に電話し、鉄平も戻ってきたことを伝える。
すると錠は、それなら家族が揃うことになったのだから大阪に行けばよかったと不服顔。そんな顔せんの!と笑う真知子。真知子が席を外したすきに錠は
「欽也、ありがとな」
「何が」
「一番寂しいのは、お母ちゃんじゃ。お前がおってくれるけ、お母ちゃんは、お母ちゃんでおれるんじゃ」

大阪のお好み焼きも焼けるようになり、店はそこそこ繁盛し出した。尾道のお好み焼きも好評のようである。

あるとき初音に連れられて民男がやってきた。なにか頼みごとがあるらしいという初音。
民男は突然
「お姉ちゃん、あんな。…うちのお母ちゃんになってくれへん?」
驚く一同。
「中岡さんと結婚するいうこと?ほいじゃ俺は、おじさん?!」
と鉄平。早まるな、話は最後まで聞けと初音。
民男は、やっとできたクラスの友達がうちに遊びにきたいと言っていて、ところが自分に母親がいないことを言っていないので、1日だけ母親のふりをしてくれないかと思ったらしい。だが初音は、気持ちは分かるが、そんな嘘をついたことをお父さんが聞いたら悲しむ、という。
「…ごめん。聞いてみただけや」
と民男。みんなには自分から本当のことを言うという。ところが鉄平がいきなり
「俺にまかしとけ!」
と立ち上がり民男を連れてどこかに行ってしまう。
「なんか…嫌な予感、せん?」
とあかり。
「するなあ…」
と初音。

尾道の村上家には龍円と久太が遊びに来ている。あかりのお好み焼き屋はけっこう繁盛しているらしいと真知子が話すと、2人とも喜ぶ。
「このままずっと大阪におるんかのぅ…」
いささか寂しそうな錠。お父ちゃん、と真知子にたしなめられ
「いやわしはもう、それでもかまわんよ…」
「鉄平まで大阪に行ってしまって、寂しいんじゃろ!」
からかうようにいう真知子。
「そがいなことあるか!」
笑う一同。

龍円は蔵の修理をするため整理をしているという。亡くなった父親のものがたくさん出てくるらしい。
「お世話になったよねえ。千春さんの臨終に立ち会ったのも、龍円さんのお父さんだけじゃった」
と真知子。
「急じゃったけえの、千春さん」
と錠。
「最期にたちあっておれてたらねえ…。なにか言い残してくれとったかもしれん」
と真知子。それを聞いて
「もしかしたら………。 もしかしたら…千春ちゃん…?」
と龍円。顔を見合わせる錠と真知子。

鉄平は民男を連れて出て行ったきり、昼の営業が終わってもまだ戻ってきていない。
「あほなことしてないやろなあ?」
と初音。
「…しとるかも…」
とあかり。
「あんたに輪かけて、いっちょかみのおっちょこちょいやさかいなあ…」
「そんな!……ま、そのとおりじゃけど…」

そこへ、滝沢のコーチ根本がやってきた。わざわざあかりに誕生日ケーキを持ってきたのである。
「お礼でもあるんや。やっと滝沢が、チームの練習に戻る気になってくれたらしい。ありがとう!」
「うちなんにも!」
「はっきりは言わへんけど、おこのみっちゃんの、お好み焼き修行見とって、感じるものがあったみたいや」

そのとき鉄平がばたばた戻ってきて、店貸して、と言うなり、民男とその友達を中に引き入れた。
「ここ民男くんのうちなん?」
と友達の一人。
「ま、…まあそんなところや」
「すっげえ!」
「そうじゃ、民男のお父ちゃん、お母ちゃんも、ほらほら〜!」
と鉄平に促されて入ってきたのは、なんと小夜子と栄治だった。鉄平に頼まれたと耳打ちする小夜子。何も知らない滝沢は
「何が起こっとるんですか?」
「あ、悪夢や〜〜!」
初音は目を剥いて奥に引っ込んでしまう。

パフェのようなデザートを作ってやっている小夜子。
「あ、お飲み物。気がつきませんで。あ、おジュース!」
と小夜子。
「はい、ただいま!」
と栄治。

「どうみても水商売のママと職人さんや」
とそばのテーブルで見守っている根本。
「大丈夫かなあ…」
とあかり。

民男の友達は、民男の父母について小夜子たちの面前で尋ね始める。SEやと言われ、わけもわからぬ状態で話を合わせようと苦心する栄治と小夜子。

「なんでこんなことになってるんや…」
と根本。
「鉄兄が…民男くんのために…」
「ために?!……なってるんか…?」

そのときいきなり徹が入ってきて
「民男!」
「お父ちゃん?」
慌てて場を取り繕おうとする鉄平や栄治。だが民男自身は突然の徹の出現にそれどころではない。
「仕事は?」
「きょうは…抜けてきたんや…」
なにやらわけありそうな徹。するとさらに
「あのすみません」
と入ってくる女性。
「田中荘というのはこのあたりでしょうか?」
「お母ちゃん!」
つい駆け寄る民男。
「??」
不審そうな顔になる民男の友達。下手な笑いで場をごまかそうとする小夜子や英治たち。
(笑うしかないわなあ…)

徹と民男の母は、なにか話をするらしくぎごちない様子で2人で去っていく。心配そうに見守る民男たち。

尾道。慌てふためいた様子で龍円が駆け込んでくる。
「大変じゃ! オヤジのがらくたのなかに紛れとったんよ!…これが…」
龍円が差し出したのは
「預かり  田中千春さん」
としたためた封筒だった。オヤジの字じゃ、と龍円。
「千春さんの!?」
と真知子。
「…遺言…かもしれんで」
と龍円が言葉をつぐ>

ここからやっと、あかりの物語になっていくのかな。これまではほとんど初音さんの物語だった。陳腐な言い方になるが、心を開くことの大切さ、「相手を見る」ことの大切さ、そこにある愛に気づくことの大切さ、を、むしろあかりのほうが初音さんに教えていたようなものだ。

あかりが自分の出自を知った…というか、疑いもしなかった自分の家族が血のつながったものでないと知ったときの気持ちは半端ではないだろう。世界が足元から崩れてしまうような不安。だがあかりはそこで決して心を閉ざさなかった。足元が崩れてさえも、自分を支える愛を疑わなかった。
あかりは若くても、おそらくは人間の修行の卒業間近にいる魂なのだ。それはあかりが若いのに老成しているという意味ではない。私はこれでけっこう輪廻思想を信じていたりして、人間は課題を抱えて人生という学校に生まれてくるのだと思っている。課題を終えて卒業すると、またあらたな上級の課題を抱えて上級の学校に生まれてくる。あかりはいわば、「人生の大学生」である魂なのだろう。そこではむしろ初音さんの方があかりの魂より下級生だったかもしれない。

「いわゆる」世間で予測するような反応を彼らがしないからといって、リアリスティックでないとか、心の機微が描かれていない、と思うのは違うと私は思っている。本当に衝撃を受けたとき、心がいかに、「想定外」の反応をするか私は今自らが思い知った。恐れていたことは実際は怖くなく、なんでもないと思っていたこと、あるいは予測だにしなかったことが怖い。
逆に、「世間で予測するような反応」という概念に自分が縛られていると、もっと辛くなるとも感じている。つまり悲しい目に遭ったとき、「私ってなんてみじめでかわいそうなの」と思ってしまったら、そうでしかなくなる。「辛い目に私を遭わせた」相手を憎む「はず」、恨むはず、と思えばまたそうなるだろう。
だが心の奥底をじっと味わってみると、意外にもそんな感情は、外側から作られたものでしかない、と思えてくる。

登場人物たちが自分の予想したような心理的反応を示す(しか示さない)ドラマなんぞ、たいして見たくもない。まあそういうのが楽しいときもあるけどね。
でも、登場人物が「どうして?」と思うような反応をし、なおかつそれが、「ああ、そうかもしれない」と思えるとき、新たな視点が与えられ、視野が開けてくる。それが楽しいではないか。

***
ちなみに、今更言っても遅いと思いますが…本日夜、浅草でライブあります。浅草サンバカーニバルトップリーグで歌う歌手の「共演」でございます。ふと心が動き都合が合った方、ぜひぜひ! 私も5〜6曲歌います。ほぼぶっつけ本番なんですが (^_^;)

11月28日(日)、18:30hr〜22:30hr

浅草キボン 

Que Bom presents "Vozes de Asakusa" (浅草カーニバルで響く声)

guests: Ohyumiko (Liberdade), Leonardo (Alegria), Yumi (Barbaros)、
Grupo Bom de Samba, Rieko (Liberdade), Nancy (Barbaros), and friends

ブラジル料理食べ放題と1Drink
charge \ 2500予約(今日でも電話すれば予約扱いになります)
charge \ 3000当日



posted by おーゆみこ at 13:14| Comment(4) | TrackBack(0) | てっぱん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする